雪の街。ホワイト・シティのノブレス・オブリージュ美術館の一枚の絵画から一人の男が産まれた。その男は昼間は大学生。夜は死神だった。何も知らない盲目的な人生から大切な恋人に出会うことになる。 [R15][注 暴力表現 グロ要素 有り]
チャプター 1 プロローグ
ここはホワイト・シティ（雪の街）のノブレス・オブリージュ美術館。二つの螺旋階段の下にある広大なサロンには、暖房が行き届いていた。今の時間帯はいつもの会話や談話する着飾った人々は誰もいない。時計は深夜の２時を指している。サロンの壁面には１３枚の美しい女性の絵画や３０を超える高級な東洋の壺。回廊を繋ぐ４枚の大扉にはみずみずしい花を咲かせた花瓶が飾ってあった。
その中で、産まれたばかりの赤子を抱いた女性の絵画から一人の男が産まれた。その男は赤子ではなく２０代の容姿の青年だった。
男の風貌は、背が高く。ゆったりと腰まで流れるような銀髪で、かなり痩せているが端正な顔で鋭い目つきだった。黒い服と黒いロングコートを着ていた。白いポロシャツに銀のロザリオを腰にぶら下げ、銀の大鎌を持っていた。
「母さん……。ここはどこ？」
男は産声を上げた。
男の名付け親は、男が最初に出会ったこの美術館のオーナーだった。オーナーの女性は男にモート（ウガリット神話に登場する死と乾季の神の名）という名を与えた。
オーナーは高校程度の教養はあるが、ここでの人生を何も知らない青年に大学を通わせることにした。そして、１年後にはオーナーはモートの良き理解者となった。
チャプター 1 プロローグ
11/09/2021
チャプター 2 Voice（声）
11/09/2021
チャプター 3 アリスとシンクレア
11/09/2021
チャプター 4 狩り
11/09/2021
チャプター 5 最初に結婚を申し込んだのは誰だ？
11/09/2021
チャプター 6 アリスの一言
11/09/2021
チャプター 7 アリスの声
11/09/2021
チャプター 8 Angel （天使）
11/09/2021
チャプター 9 もう見えていた！
11/09/2021
チャプター 10 良識？！ そんなことはありません！
11/09/2021
チャプター 11 ｗｏｌｆ and ｓｈｅｅｐ （狼と羊）
11/09/2021
チャプター 12 オーゼムの研究
11/09/2021
チャプター 13 老婆の心配り
12/09/2021
チャプター 14 素敵な朝
12/09/2021
チャプター 15 ｓｅｖｅｎ ｄｅａｄｌｙ ｓｉｎｓ （七つの大罪）
12/09/2021
チャプター 16 窃盗団のリーダー
13/09/2021
チャプター 17 グリモワール
14/09/2021
チャプター 18 Greed (強欲)
14/09/2021
チャプター 19 パン屋
17/09/2021
チャプター 20 グリーンピース・アンド・スコーン
17/09/2021
Other books by 主道 学
もっと見る