死に戻りの私は、清廉ぶる姉を地獄に引きずり込む
“我が家が滅ぼされたその日,姉は相変わらず,争うことなく,静かに花のように佇んでいた. 仙山の掌門に見初められる幸運に恵まれたのは,そんな姉だった.だが姉は淡々と,私の代わりに断った. 「父母の亡骸がまだ冷めぬうちに,どうしてそんな非情で義理もない真似ができるの?喪に服すこともせずに......」 その一言で,私は掌門に「親を敬わぬ者」と見なされた. 一方で,姉は情に厚く義を重んじるとして,掌門の破格のはからいで最後の弟子に迎えられた.仙門へと連れて行かれ,三年の喪が明けた後に正式な弟子としての儀式を執り行うこととなった. ――三年後.その拜師礼の最中,私と姉は共に魔族の手に落ちた. 命をつなぐため,私は必死に食べ物と水を集めた.姉はそれを当然のように受け取りながら,私を蔑むような目で見た. 「たとえ魔族の中にあっても,品位を持って生きるべきよ」 「魔族相手に頭を下げるなんて......恥知らずにもほどがあるわ.節操というものがないの?」 その末に,私は飢え死にした. だが姉はその節義を貫いた振る舞いが認められ,魔尊に一目置かれ,やがて彼の寵愛を受ける存在となった. ――そして再び目を開けたとき,私はちょうど,あの日......一家が滅ぼされたその朝に戻っていた.”