無能と嗤われた私、裏社会を支配する最強の女王でした
“捨て子として育った恨みを胸に帰還した小倉静流.しかし,彼女を待っていたのは泥沼の窮地に陥った小倉家の姿だった. 母は正気を失い,父は猛毒に冒され病床に臥せっている. ピアニストの長男は不本意な婿入りで屈辱に耐え,刑事の次男は無実の罪で投獄.三男はマフィアの下っ端に成り下がり,暴力に晒されていた. そのうえ,家に入り込んでいた偽の令嬢は敵対勢力と結託し,「一家は全員足手まとい」と吐き捨てて仇敵の元へと寝返っていたのだ. 静流は密かに,しかし圧倒的な力で動き出す.母の正気を取り戻させ,父の病状を回復へと導く. さらに長男は離婚を経て再び頂点へ返り咲き,次男は冤罪を晴らして昇進,三男は逆襲の末にマフィアの新たなボスへと成り上がる. こうして小倉家は,表社会と裏社会の双方で揺るぎない権力を手にするに至った. しかし周囲は,静流を「家族の威光にすがるだけの無能」と嘲笑し,帝国を牛耳るマフィアの首領・赤羽吉影には到底釣り合わないと蔑んだ. だが,やがて彼女の隠された素顔が次々と明かされていく.神医,トップクラスの暗殺者,ビジネス界の女王,そして闇の世界を統べる伝説の首領――そのすべてが静流の真の姿だったのだ. 真実を知った赤羽吉影は,慌てて彼女を引き留める.「静流,無茶を言うな.婚約は破棄させない」そして片膝をつき,彼女にこう誓うのだった.「私と結婚してくれ.この帝国すべてを,君への結納品にしよう」”