ど近眼悪役令嬢に転生したので意地でも眼鏡を離さない!
状し
令嬢(15)は、物心ついた頃から信じら
つくくらい目の前にあるものを極限まで目
のぼんやりした世界で
世界にも眼鏡とい
なものだった。そう、老紳士やおじいちゃん執事がつけ
・》|る《・》ような薄い加工などという技術は|こ
が……うら若き乙女が
るはずだし、老婦人は自宅用に眼鏡を
ははしたない≫そ
てなんとも差別
姿――――などなら多少は需要があるか
レームならの話である。私としては黒縁の細身タイプの眼鏡でレン
訳ないと素直に謝ろう。決して眼鏡フェチ
うと、私は超絶目が悪くて
に分厚く丸い、ベン○ーさんとか学園漫画に必ず出て
は、牛乳瓶の底を目に貼り付けた銀髪の女
でイマイチわからなかった。私付きの侍女ハンナ
めるし周りの人間の顔もわかる。手探り
終わりを告げたのは7歳
てとおれない壁。デ
で行きましたけど
んか王子が同い年だからって王城でデビュタ
誰が誰やらわからないし、
なんてなったら速攻死刑になりそうなの
瓶底眼鏡の銀髪少女の姿を……い
セサリーも形無しなくらい、瓶底眼鏡
敗。お笑い芸人も裸足で逃げ
を発見!)にどん底まで見下され、わんぱく盛りの令息たちに
には鏡が無
こにこれたな? 恥ずかしい」となん
な見た目の王子だったが、どうや
ながらその場を飛び出しなんと歩
を働いてしまったと両親もあわてふためいたらしいが……傷付いただろう
しをもらえてほっとしたのもつかの間。私
命の危険も危惧されたらしいのだが……
れラノベの
ァンタジー系恋愛小説≪君の瞳に恋したボク≫
なんか納
人を睨み付けていて口を開けば嫌味たらしいことばかりい
は後になってわかるのだが、ま
身分証明書と一緒に送ったりしてるのだが、だいたい
にその人の絵姿を眼鏡をかけて確認して
ょっと、だいぶ、かなり太っていたり顔のパーツが違っ
ニキビを気にしてどう見ても厚化粧が酷い令嬢に「あらあら、素晴らしい
りだが、目を極限まで細めてい
手が絵姿と全く違う容姿をしているとは思わないらし
く絵姿を送ってくれたのに最初から
で認めたくはないがあえて言おう。ちょ
確かだ。デビュタントで眼鏡を笑われ傷付いたア
、#悪役令嬢__アリアーティア__#として
徹夜明けでやっと家に帰れるとフラフラしながら歩いていた時に愛用のど近眼用眼鏡が落
年28歳。も
トをしていなかったのか。徹夜明
。工場勤務(事務管理)の派遣社員です。
未払いだったじ
の時の私の唯一の楽しみはこのラノベ≪君の瞳に恋し
、妄想だけが楽しみの
遠くを見つめたあの日。今とな
気づきの方もいるかもしれ
した|ボ《・
の王子なのだ!王子はある日ヒロイン
ながらヒロインを立派な令嬢に育て上げて周りに
もう嫌がらせをしてくるから、王子があの手この手でヒロインを守って最後
まいったらヤバイのだけは確かだ。
ていなかったがけっこうエ
思って読んでいたけれど、まさか内面が女の子に嫌味を言ってくる
の婚約者になるわけ?なにをどうして
してきましたけど?あんな中身の腐
かく大好きなラノベの世界に転生したのだ。例えそれが死刑確定
、絶対死亡フラ
の婚約者を回避するため眼鏡と共に図書庫に立て
ほとんどが平均10
ムリミット
のだが発覚した王子の婚約
ずかだが魔力持
魔力を持っているわけではない。滅多に
別な才能があると言われている。魔力持ちとなれば周りからは丁重
違いない。でなければあんなに顔面を馬鹿
んなが絵姿を差し出し嫌味(誤解だが)を言われても我慢している理由もや
ィアより権力のある相手も黙ってるから(いや、
た隠しにした。侍女のハンナだけは知っている
ばただの眼鏡令嬢なので王家に目
を外して友達を作ろうと躍起になっていたがそれがすべて失敗に終
来た。そこには数人のご令嬢がそれはもう豪華に着飾って並んで
」ってくらいばっちりお化粧して重
化粧。……え、私?すっぴ
粧とかしてもずれてとれちゃう
だよなぁ。それにまだ10歳じゃん?お肌ピチピチじ
ンプルなものにした。アクセサリーも申
に埋もれているかいないかわか
だぜ!」並みのテンションで指名されました。王子は苦虫を噛み潰したみた
バレなかった。まぁ、わずかしかない
んで婚約者に選ばれたんだ?まさか、小説の
歳。この頃から私は極秘作
接触だけをして婚約者続行中。もちろん眼
と同じ嫌味を言われるのだが、どうやら王子
敬だぁ?眼鏡は顔の一部
悪役令嬢のレッテルな
が!もはや王子に素顔をさらすのを拒
たら確実に死刑なんだか
庫に籠っていたらどこから入ってきたの
かくんかくんと居眠りをしていた。そして
思いながら小鳥をそのままにして読書を続ける日々。
付け読書の合間に撫でて遊んだ
?そんなの母親のお
と言ったらなぜか涙ぐんで喜ばれた
作戦を決行する。私は
るのだが、その目的を知られないた
もっていたのだ。私は朝から図
イレもあるので1日いても別に不便はない。つまりハンナが協力者であ
もちろん眼鏡もしっかりかけて屋敷を抜け出した。頭の上にはシロもいる。屋
ては人目につかないポツンと一軒家的な物件で、自給自足ができるような畑をつく
から読んだのだ。今から実践して慣れるた
ピ
羽を広げ、私を先導
、どこ
と進む。いやもう、すでに森?い
だらこうなるんだ?さすが
ピ
やめ、再び私の頭
こは
すんだオレンジ色の屋根もなんともかわいらしい。その横には鶏小屋があって数羽が羽
て、目の前の古び
、珍しいお
おばあさんだった。黒いゆったりとした服を着て小さ
が劇的に上手いおばさん
、あ
ると、私と頭上のシロを交互
にいないでお茶
った。このおばあさんはなんと薬師。魔力も持っていて
り貴族から金にものをいわせた無理難題を吹っ掛けら
うだが森が意思を持っていておばあさんに悪意があったり悪いこと頼もうとする人間は迷わせてたどり着けないよ
たんだけど。こんなおばあさん、小説に出てきてたかな?と疑
毒殺するためのバレない特殊な毒を作らせようと探してた“森の
やつ、ざ
らうようになった。料理に裁縫、畑の手入れ。もちろんク
の魔力が居心地良くて森に連れてきた?おばあさ
鳥だと思ってたらまさかの正体。さらに聖霊に名前をつけると契約したこと
な人物になってしまったではないか。聖霊としての姿もあるら
りした。私の魔力はおばあさんの魔力に似てるらしく魔力を込めた薬作りもすんなり覚えられた。
て運命
供を連れているはずの王子がなぜかその日に限ってひとりで歩いていた
。比較的治安の良い平和な国なのだが、ほん
ぜか居合わせたヒロインが「王子様、危
通る道に居合わせた?偶然ですませられる限界
の命の恩
。ちなみに毒矢は刺さっていない。転んで擦りむいただけなのだがラノベの王子は大変感激
問屋がおろさない。このイ
クの髪をした少女の横を颯
―――えぇ、王子
のボンクラ王
ぶぉ
りで王子を回し蹴りで毒矢が当たらない場所へと吹っ飛ば
、えっ…
うとした王子の前で胸に矢の刺
?! お前、俺を
きら「ピィ」
わ……。 この矢には毒が塗って
リアーテ
が止めてくれなかったら本
は毒が回って手遅れで死亡した……。先程のボンクラ王
たしと王子様の出会
こえたような聞こえなかっ
われた。婚約者として王子を守ったとし
その後ヒロインとどうなったかなんて興味もなかった
まくいったわ。 そう
“仮死薬”はわた
苦労を思い出しな
。これを飲んでキッチリ30分後から丸1日、脈は止まり顔色も土気色に
私の魔力を混ぜてなんとか完成した。私専用な
られた後、息を吹き返すタイミングでシ
から思う。え?毒?解毒薬(万能)
ピ
。 後でクッキーい
ピ
回りながらヨダレを垂らした
とが出来た。ヒロインとも出会ってないし悪
れたので子育て頑張ってほしい。シロが弟に聖霊の祝福
継いで民宿するんだって。たまには遊びにくるって約束したし手紙もやり取りしようと思
の名を捨て、アリアとして師匠
名を引き継ぎ、瓶底眼鏡で顔を隠し
命の出会いを果たすのだ