THE EARTH―灰が降り積もる世界で少女と旅をする―
イクで数時間のところ
達時間と行動時間、帰還時間を合算した作戦時間が設定されてお
は未だ成功しておらず、今日獲得したバイクもいくつかのパ
戦時間満了により破壊されたことがわかる。その数秒後、爆風がカラスの背中を吹
大地を覆っている灰が足を取るために歩きづ
ほどの大樹から放たれていた花粉はいつしかその伝承にあ
ではなく、河川や海にすらも降り注ぎ、その姿を一変させ
ている。カラスが見て来た村には死んだ人間を贄として食らう村
印に見立て、拠点を隠すための灰をい
タンに火を灯し、その他の灯りにも点々と火を灯していく。カラス
モノが多かった。先ほどのように、解体した掃除屋の部品を持ってきては、自らの生活をよりよくするための機械を作って
み合わせて作った通気口によって風通しを
た動物を解体して得た内臓であったり、灰を吸い込みすぎて死
消費する。体重五十キロ強のカラスの血液量は三〇〇〇ミリリットル強。血液量の内、三分の一
良い血液を生産しなければならない。そのためこのように多
何度も噛みながら、今日取ってきた部品と遺物を作
を追跡するためのレーダーや追跡装置。またドローンを利
い、地形把握装置や一発撃つのに必要な血液量を減らすことが出来る変換機などを求
電波や電気信号にめっぽう敏感な掃除屋を騙せるほどの
、ため息をつき、部品を床に投げ捨てる。それか
西に十数キロ行った村に傭兵としての仕事があ
水を汲み、そこに布を浸して顔を拭う。そし
ットル行くか行かないか。また薄っす
にいくつかの食料を放り込み
チョッキ。頭を覆うことが出来るメットにミラー加工で目線を悟られることのないゴーグルをつ
ける風には灰が混ざっており、呼吸ごとに灰が口
日依頼を行った村よりは
られた村らしく、その砦という本来の建築物の防御性の高さから、移動せず
レットと称される自動防衛兵器がいくつも備えられており、
兵たちは、背負われている駆動装置を目にして
ける技術の高さや過去の遺物であろう駆動装置を巧みに扱うことのできるカラスは度々彼らに傭兵とし
|武器《
目にした者たちは、それこそ畏怖の念を持ち
、カラスは門の横に伸びている梯子を上
まれた塔に作られた村の中は後に作られたであろう
に紙が貼られており、その何層もの階を記し
ことなので、まずその警備兵に
に、この村は暗
警備兵にカラス
ですよ。そのため大体ランタンなどの灯りで誤魔化しているので、このような暗さに。でも村
スは周りから聞こえてくる騒がしい声
村だ…
いただけると、村の
そ
降話すことをやめ、警備兵も無理に
あとから付け足したであろう足場はやはり不安定で度々カラスを驚かせる鈍い音を鳴らしたが、それは村の者た
れと言われたら無理であろうなと思う程のルートを数
なたがあの……|武器
た。戦いに身を投じ、それで金を稼ぐカラスに対する哀れみか、過去の
たわけではない。カラスは常
を受けるため
いという依頼をするべきなのだろうが、生憎
す掃除屋を見たことがある。この村
負荷をかけ、二度ギッ
いたが……それについては
あなぜ
ブルーバード
誰も知らされていなかっ
それは清涼な水場を住処とする鳥であり、灰が降り
ができたという話が存在してい
]は絶滅したとされていたが、それが確認されたということは、未だに[青い
の情報を
る何かを発見したという記録のみを残し消息を絶った。その何かが場所なの
その何かがある
が何も見つからなかった。いや見つけら
葉と同時に表情
られなか
掃除屋たちに襲われたのか
かがあると言ってい
遣することのできる場所であるということ。ということはカラスが探していた掃
た後にカラスはこの
索、及び座標の探
間を置いた後
をするつもりはない。行けば掃除屋が押し寄せる
らの現状を思
適な人物はい
一度出会うためと、故郷を捨てた旅人であったからだった。しかしその
地を探している。武器と称される実力の背景にある
けていただけ
長は
い。だが出る前の準備としてそ
はもち
村でのみ利用できる何種類かの貨幣の代わ
であったらしく、カラスは市場
ろう木組みの手すりは本当に情けなく、心細い。下への階段が北の区画にないため
いているであろう、その吊り橋は良
の階層からは既に吹き抜けを介して市
、それほど激しい争いはしない。そんな温かみのある賑やかさに心
、兄さん! 旅
ろだ。ここではどんなの
よ。もちろん外で遭遇するような掃除屋には銃の方があっているが、最近は頭脳を特化させた
会ったことはないが念のためは必要
ならこ
るに巻き付けたものがついており、それこそこれで殴打を行ったら一溜まりもないだろ
テとかの短い得物があればい
れならここら
剣のようなものから果物ナイフのような大きさのものま
れは
飾の施された流線型の刃を持つ、全
にこだわって見ただけだよ。特別
貰ってい
はしないが本当に飾
負けるときは負けるんだからな。
たく呟き、老けた
ん二十代、いっても三十代
だよ。そうだお代は
る貨幣を机の上に見せると武器屋は疑
類は植物の種だ。医療品はこの錠剤。全部外に持っていっても扱
とあり
こちらこそ
似駆動銃と数日を耐えられる食料
う座標まではこの灰の砂漠が作り出した大砂丘を何十とも越えなけ
いている。砂丘を昇る際は鮫の皮についた鮫肌によって通常より強い摩擦が生まれることで、
ゴーグルとマスクを着け