THE EARTH―灰が降り積もる世界で少女と旅をする―
の巨大な力による影響だと知っていたカラスは、そ
失なんて、いささか
とが出来た少女は自分がこの二種の武器を持った男に疑
だよね。それならこのように幼少期を省かれた僕たちはど
た少女に対し、カラスは今まで必要として
の世界にある灰によって呼吸器が侵されているからであり
で口論になったもので――といっても灰に覆われた世界という現実を前
憎その皮肉屋の口を塞ぐ
に応えよう。あれだけ仰々しい機械だ。睡眠学習及びそれに似た形で経験を脳に投影するんじゃないのか? その
の通
スの言葉が終
てしまったから。そして僕が裸であるのは貴様が壊した容器こそ貴様で言う母の子宮であ
なるほどに可愛げのある笑顔を見せ
るのかも、自分が何者かもわからない。だけどこの機械がどういう仕組みで動いてい
ともによる謝罪が行われ、少女の
この座標にあると思って、ここまで来て
呼び機械都市をマチ、今いる
忘れていたが俺の名前
式の名を使うなんて珍しい生を生きてきた
で本名がわかるまでの仮の
と言う奴だろう? それな
案だろう? そして
スは機械的な言動が多い彼女が見せる人間らし
いうのはどのような
問うが、カラスはオーが眠って
る…
オ
ロ…
オ
メガ
流石にオメガは
と呼ばれる言語を構成していた二十四分
前なんてものはどうでもいいんだ。結局のところその名前を良い名前にするか悪い名前にするかはお前自身な
名前もそう
こんな名前を使っていた気がするんだ。お前
は都合の良い
ラウマを抱えているわけでもない。だがそのせいで思い出せない人がいるんだ。今もいつかにいるはずの
を指差しなが
いし、知るつもりもないが今の言葉で僕とカラス
はクエスチョンマーク
たちが掃除屋と呼ぶ浄化装置を統制しているのは? カラ
システ
間には恩恵を与えていないようだけど、世界システム
り始める。それは大小様々であるが、最後にはオーの手の前に膨らんでいく光に統合され、その光を大きくさせる。そしてその光を
ものは久しぶ
う呟くとオー
のエネルギーみたいなものを蓄える器官を持っていたみたいだけどね。世界樹の花粉にそのエネルギーに似たものがあって、それを吸い込ん
その衣服を今立っている草の生えた地面に置き、カラスに羽織らせてもらっ
システムに作られた機械も同然だ。子宮や膣口だって
せるべきでない部分を露にしたオーに対
しても見た目は人間だ。そ
をつけた。それこそ少女であるために胸部用
ろう? 機械にも優
思うが、それを口に出すとまた面倒臭いことになる
上着を羽織り、外の灰除けのためのゴーグ
ードを告げて、体内にあるエネルギーを使って送信しただけなんだよ。かつては機械でもない人間がそん
でいた……。だから全て過去
靴ひもを今一度き
子供が生まれてもなんらおかしくはない。だけどそれこそ混じってるわけだから僕みたいに物の空間を超越
自分のことがわからな
葉にオーは溜
んが成長途中で無理矢理この世界に誕生さ
落とし謝罪を述べる。するとオーはにやりと笑い
ちろん僕の記憶探しの旅には付き合ってくれる
惑うカラスは口を開くが、
のどこにあるか知ってるんだ。両親たる世界システムの元へ行けば僕の記憶の鍵は見つかるだろ
の会話運び。その言葉巧みな彼女にかつての自
てよろしく頼
せてくれ給
休戦を誓い、今絆を