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水無月理子

小説2部発表

水無月理子の小説・書籍全集

五年間の欺瞞、一生の報い

五年間の欺瞞、一生の報い

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5.0
私は有栖川家の令嬢。幼少期を児童養護施設で過ごした末に、ようやく探し出され、本当の家に迎え入れられた。 両親は私を溺愛し、夫は私を慈しんでくれた。 私の人生を破滅させようとした女、菊池莉奈は精神科施設に収容された。 私は安全で、愛されていた。 自分の誕生日に、夫の譲をオフィスで驚かせようと決めた。でも、彼はそこにいなかった。 彼を見つけたのは、街の反対側にあるプライベートな画廊だった。彼は莉奈と一緒にいた。 彼女は施設になんていなかった。輝くような笑顔で、私の夫と、彼らの五歳になる息子の隣に立っていた。 ガラス越しに、譲が彼女にキスをするのを見た。今朝、私にしてくれたのと同じ、愛情のこもった、慣れた仕草で。 そっと近づくと、彼らの会話が聞こえてきた。 私が誕生日に行きたいと願った遊園地は、彼がすでに公園全体を息子に約束していたために断られたのだ。息子の誕生日は、私と同じ日だった。 「家族ができたことに感謝してるから、俺たちが言うことは何でも信じるんだ。哀れなくらいにな」 譲の声には、私の息を奪うほどの残酷さが滲んでいた。 私の現実のすべてが――この秘密の生活に資金を提供していた愛情深い両親も、献身的な夫も――五年間にわたる嘘だった。 私はただ、彼らが舞台の上に立たせておいた道化師に過ぎなかった。 スマホが震えた。譲からのメッセージだった。彼が本当の家族の隣に立ちながら送ってきたものだ。 「会議、終わったよ。疲れた。会いたいな」 その何気ない嘘が、最後の一撃だった。 彼らは私を、自分たちがコントロールできる哀れで感謝に満ちた孤児だと思っていた。 彼らは、自分たちがどれほど間違っていたかを知ることになる。