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黒雪薫
小説3部発表
黒雪薫の小説・書籍全集
仕掛けられた寵愛ゲーム
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誰もが言った。彼女と彼は、天と地ほども差があり、到底釣り合わないと。 彼はビジネス界で名高い”ミダスの手”。投資の目利きは的確で、狙った獲物は一撃で仕留める。 誰もが思っていた。彼の眼に映るのは金だけで、情など持ち合わせていないと。 だが、彼が彼女を巧みに誘い込み、一歩ずつ沼に引きずり込んでいるとは誰も知らない。 なぜなら彼女こそが、彼の長年にわたる執着であり妄想。夜ごと心をかき乱す妖女、心の奥底に潜む魔なのだから。 「社長、約束が違います。可愛がるだけで、愛さない……はずでは?」 男はかすれた声で軽く笑う。「ああ。だから俺は、自分自身をお前に賭けた。俺はお前のものだ」 二人の始まりは不条理なもの。そして行き着いたのは、絶対的な服従だった。 大人のゲーム。二人の駆け引き。勝つか負けるかのゼロサムゲームに、生き残る者などいない。
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