chord name ZERO
この世界で平等なモノなんて無い。 人ですら平等ではないのだから…。
「コード:ゼロ聞こえるか?」
無線からボクの呼ぶ声がする。
ボクの名前はコード:ゼロ。
名前が無い為そう呼ばれて居る。
身寄りも無く名前すらも無い。
せめてもの救いはこの見た目だけだ。
シルバーアッシュの髪はパーマが当てられ腰までの長さで色白な肌に青い瞳。
この容姿のせいで酷い目に遭った事は無かった。 「聞こえている。」
「間も無く着陸する。戦闘準備を。」
「了解。」
ブツッ! 無線が切れ、ヘリのドアが開いた。
暴風がボクを包んだ。
「間も無く上陸致します!!!5、4、3、2…。」 ボクは銃を取り体に巻き付いた銃弾を確認し、飛び降りる準備をした。
「1、GO!!」 掛け声と共にボクはヘリから飛び降りた。
数はザッと80人…か? まぁ、どうでも良いけど。 ボクは着陸準備をしながら周囲を確認し着地をした。
「ゼロ。ターゲットはこのビルの中に居る。周囲のSPに軍隊を含めおよそ150人。
我々も突入するが、半分程数を減らして欲しい。」 「了解。終わり次第連絡を入れる。」
「了解。」 ジジッ。
半分って…、普通の人間だったら無理ですよ隊長。 「さっさと終わらせるか。」
カチャッ。
ショットガンに弾をセットしてボクはビル内に入った。
足音を立てずいかに気配を消せるかが鍵だ。
探索をしていると早速敵隊の人がチラホラと現れた。 「
TARGET。」 ボクはそう呟いてショットガンを構え1番後ろを歩いて居た男にヘッドショットをした。
防弾仕様の為、銃弾を放っても音は出ない。
ヘッドショットした男が倒れる前に2人にもヘッドショットをした。
カチャッカチャッ。
弾を補充し再び周りを歩く。
ボクは産まれた時から1人だった。
赤ん坊の時に教会に捨てられお金の無い子供は食べる事さえ許されなかった。
少しでもお腹を満たしたくて盗みをした。
そしたらギャングの仲間に誘われてボクは教会を出た。
人を殺す事に何も感じなかった。
好き、嫌い、怖い、とかそう言う事を思った事がなかった。
感情がなんなのか分からなかった。
淡々と人を殺して居たら今の隊長にスカウトされ軍隊に入った。
ボクは人よりも優れて居た為あらゆる戦場に連れて行かれた。
そこでは生と死の世界で互いの命を掛けて戦って居て恐怖に満ちた表情や殺意に満ちた表情があった。
そんな表情を見ても何も感じなかった。
だから平気で殺せた。
今思えば人に興味がなかったんだろう。
だって今もこうして1人で戦場に立って居るんだから。
血生臭い空間にいつもボクだけが居た。
「ギャアアアアア!」
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