~八歳の王女~不死鳥のごとく甦る
ン殿が火事になったという不可解なことが短期間で二回も起こったので、 ユンシャンが悪霊に憑りつかれていると
った。 廊下を歩いていると、窓から女官たちが皇后にお辞儀をしているのを見た。 そして、ユンシ
しているのですか? 騒々しいです。 昼寝をしたかったのですが、もう目が覚
たらよくないわ」 とホアジン王女が言っているのが聞こえた。 ユンシャンが振り返ると、皇后の後ろに立っているホアジンが目に入った。 彼女は、チュニックのフリンジに桃の花びらが刺繍された水色のコー
女性であることは間違いない。 前世での夫がユン
上もここに
クロバットよりも不思議でとても興味深いものだって聞いたのよ。 だからわざわざここ
、 ユンシャンは心の中で激怒していたが、嫌々微笑んだ。 ホ
り、皇后を見た。 皇后は優雅な鳳凰のローブをまとい、とても上品に見えた。 そのローブは彼女の後ろに伸びており、きら
と思うから、 こんな所で立ったままでいると後で疲れ
「母上、姉上、どうぞお掛けください。 一緒に座
変えたので、見間違えたのだろうと思っていた。 そして微笑み、チンイーが近くに立って
儀式が始まったことを示す動きをした。 彼は剣を抜いて目を閉じ、呪文を唱
る人々は幸せで満足のいく生活を送るであろうが、邪悪な道をたどる人々は不幸、貪欲、そして利己主義の循環に引き込まれて行くことに気付くだろう…」道教師は水を一口飲む前に呪文を唱え、その器をロウソクの近く
運をもたらすと考えられている、呪
が、 突然、道教の僧侶は白檀は使わ
程持っているわけではないが、道教徒が沈香を使うのに対し、仏教徒は白檀を使う事は知っており、
がうなずくのを見て、 ユンシャンの口の端がわずかな微笑みで上がった。 白檀の
香は儀式にとって
ことを考えて、次になにが起こるのかがだいたい分かっていたユンシャンが、 これから表面
瞬間、 ホアジンが話し始めた。「ユ
について、頭がクラクラするの」 そして皇后とホアジンに無理して
を逃したくなかったので、彼女を引き留めようとした。 「道教師は
だほうがいいわ」 そしてチンイーに手招きをし、 彼女に支えられて歩き始めた。 彼らが奥の部屋に向かって歩き始めた時、道教師が強い口調で言った。「悪霊を追
顔全体に風が吹き荒れるのを感じ、 なにが起こったか理
ンイーは怒って叫んだ。「いい加減に
止めるものは誰もおらず、 皇后が話し始めたのはしばらくして
の額に付けた。 「ユンシャン王女が悪霊に憑りつかれていなかったら、ニンシャン殿は平穏なままであ
ぎ取り、道教師に向かってなげつけた。 「私は取り憑かれていません。この儀式は偽物よ。 父上に話してこのこと
気づいていないが、 騒音が大きくなり、みながそちらを振り向いた。 開いていたドアから中庭が見えており、