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百合の花咲く岸辺にて

チャプター 5 第5話 今まさに滅びんとするこの世界

文字数:3475    |    更新日時: 17/07/2021

異や巨大隕石の衝突というものによるものではない。ある一つの、

いものの、症状は重い風邪といった程度で高齢者などにとっては危険でも、一般市民にとってはそれほど危険な存在ではないと思われて

そのウイルスによって倒れていた。何とかしようと政府が対策に乗り出すも感染者は爆発的に増えていくばかり。各国政

な封じ込め政策。その中には国民に著しい負担を強いるものもあった、妥当性に思わず

に変異し、ワクチンによるウイルスの撲滅という人類の抵抗をあざ笑うかのようだった。さらに

くに妥当性があるかの審議もなされずに乱発された。朝に出された規制がその日の午後には撤回される、そんなことす

めた。機動隊を出し、それでも抑えきれぬとなれば国軍を出した。国軍によって国民に向け無数の弾丸が撃ち込まれた。多くの血と怨嗟が流れた。それでも止まらぬ暴動。そしてついには一部の心ある部隊が国民への実弾射撃を拒否し、かつての

さに滅びよう

みを、私と結ちゃんはゆっくりと歩いていた。結ちゃんの太ももには真っ赤に染まった包

。どれだけの効果があるかわかったもんじゃないし、何より息がこもって蒸れて暑いからつけたくはないのだが、何らかのお守り代わりには

いており、その防毒マスクの内側は深紅に染まっている。吐血したのだ。私はとっさに結ちゃんの防毒マスクを

渡し―見つけた。かつて私と結ちゃんがよく遊んだ公園。コンクリートジャングルに佇む緑のオアシスが。そこで少し休

きていた水道から水を汲んでハンカチに浸し、結ちゃんの顔をぬぐっていく。ハンカチはみるみる

結ちゃんが目を覚ます。そのぱっちりした

、私、ここ

ことはできない。わかっていたことだけど、改めて言葉にされる

っか

の内心は筒抜けだったようで結

ね、麗ち

のままわずかに顔を動か

、ここ。いつも

うだ

遊んだよね。覚え

の友達は結ちゃんなのだ。その結ちゃんといつ

満足げに微

かし

個一個確認していくように震え

所、あの噴水は大君が落っこちてお母さんに叱られて

ああ、これは結ちゃんなりのこの世への別れの告げ方なのだ。そ

後に顔を見

のあっても無駄なのだ。目と目があう。ふと気づけば、銃声が

死んじゃ

がぽつり

みたい

く。私

世界が終わるだなんて

結ちゃんはいた

ばっ

て滅んでしまえっ

のなかった私の本心を見破られるなんて。そう思い内心首を振る。いや、私とず

で、死こそが唯一の救い。みんな死んで世界

ったというのに。そこまで考えああと思いいたる。結ち

しまうことが、今

界の終わりを望むとは私の大切な人の死を望むこ

た。見れば微笑ん

いで、麗

は驚く

、会え

撫でられる。その言

、うん

感触。そこには雪に決勝があった。天を仰

、綺麗

い隠してくれるだろう。元に何があったかわからな

達になれて本当に

きわ大きく息を吸い込んで

結ちゃんの体を抱きしめつつ

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