漂っていた。由枝と結衣は、精巧な和風の彫刻が施された木製パ
け注文し、入り口のほうを気にし
たステーキにナイフを入れながら
? まさか最初から『あなたが不能だと知ってい
スを傾けて唇を湿
ップに立つ男が一番気にす
き、交渉の筋道を整理
引だと強調するの。彼は私に安泰グループを奪還するための権力を
ようと、由枝は少し
、私たちにとって最大の安全保証になるわ。男女のドロドロし
度も頷き、口元を手で覆
夜の営みも求めない都合のいい美人妻なん
元のバッグに忍ばせた
2年間の契約書案を突きつけるわ。
すぐ隣のボックス席から、パチ
ェイターが駆け寄り、隣り合う席を仕切っていた
消え去り、隣の席の光
いたフォークがカシャンと皿の上に落ちた。
凍りついた視線を追うと、わずか二メー
た。グラスの細い脚を握る指の関節は白く浮き上がり、今にもクリスタルを握り潰
、額にびっしりと冷や汗を浮かべ、直
りと身を預け、足を組んだまま、
いうその契約書とやらを、
した。耳の先までカッと熱くなり、そのまま床を突
?! さっきの「不能」って話も、
前の負けん気が恐怖をねじ伏せた。ここ
に上げ、ピンヒールを鳴らして立ち上が
。テーブルの下で両手を固く握りしめ、手のひらに爪が食い込む痛み
谷さ
い込み、凛とした
げます。私にはあなたの権力が必要です。そして、あな
冷たいシダーウッドの香りと共に、
た女を、この俺が拾
れ、由枝は一歩も引
たに男女の感情も肉体的な関係も一切求めません。あくまでビジネスパート
ずかに力を込め、由枝は
いた。その視線が、緊張で微かに震える由枝の唇
ブルに置いた。硬質な音が静かなフロ
りしめた。今すぐつまみ出せと命じられ
の唇から低く艶のあ
枝。実に
膝の上で長い指を交差させた。絶対的な支
め、彼の次の
神谷の冷たくも澄んだ
、戸籍謄本を持って
きく目を
さりと、この男は結婚
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