私、女勇者なんだけど寄り道しすぎて世界乗っとられてた……
かなければなら
て、特筆すべきところはない、
ものの沢山の愛情を受けて育ち、冒険に
しだけ人より優しく、そして『頼み事を断
まりは、町での何気
にも、遭遇し
り道に、人気
かの『助けて』
考えるよりも先に身
量、体格、その他全ての要素を排
る魔物に恐怖しなか
それでも声だけは。恐怖
なさい
大して効力を発揮しないまでも―――悲鳴の主
ことも出来ない彼女は必死に逃げ惑い
た出来事を告げ―――、魔王の存在を知り、
手伝い―――時に危険に身を晒しながら武器の扱いを覚え、危機に瀕した際には
凡人』であって、『人ならざる英雄』等では決して
森の中にマリア、クラリス
こは
生い茂る木が日光を遮断し
木を見やると「こっちだよ」と
こまで……行く
言う。身なりの整った彼女は恐らくこのよう
ゃん大丈夫?
言うと革袋から
ます……って何ですかこ
ら汲んだお水なんだ。なんでも傷とか病気とか、そういうのに
調子で答える。クラリスは手を握って、開いて
……かもしれないですけど。良いんです
ー。だって転移魔法
うマリアに、先を歩くア
があるなら私にも寄越して欲
だってお母さんいつも元気そうだか
をがさごそと漁り始めるが
…。それに、も
と、突如視界が開け姿を現したの
を組んだだけの住居がいくつもあり奥に
ごい
リア
かるかと怯えながら暮らしている
アメリアにマリアは首
うして……生きてるだけで
…そ
娘の頭をくし
っ…
ところで
った様子でクラ
したん
は空を飛ぶ者も珍しくないと聞いたことがありま
だね……とりあえず、今から行
人たちに挨拶をしているところを見ると
だよ。ちょ
、一番大きな建物だった。彼女は建物の前に立
らりと見ると建物の奥へ
向かって頷くと彼
てさ。二人とも
え
母さ
から仕事。サボ
さと歩いて行ってしまう。残
うす
われまし
よね
き攣る顔のまま扉の
あ
兵士がこち
気ですね……あ
うとしてるんですか!?さっきまで魔物相手に
間だし挨拶くらいしてお
いてるのだか分からない二人に呆れた
ど
ご丁寧に、す
と、おずおずと中へ
ぁ…
たマリアは声
絨毯や、端々に置かれた調度品の数々が建物に見
など微塵も見られない。その奥には、大仰に拵えられた大
久しいな
思議と響く。マリアはしずしずと
でございます
、王
ラリスを射抜く。クラリスは
はない。今の私は落ち延び
たのであろう玉座代わりの椅
を上げよ。
――
マリアは顔
これだけ聞こう。―――貴殿、『魔王
――
歯ぎしりが隣にいる
が見て取れた。だから私は其方に協力を惜しまなんだし、蔵の宝物を其方に開放した
――
づいた、とは
ことは、断じて
見据える。王様はまた、息を
目―――私が見た時と
でしょう
ばそれで良い。ならば
明すると大変長くなっ
構
は―
の彼女の冒険譚を王
出し、時に顔を仰天させ―――最終的には身の回りの世話に来た従者に対し「今良い
む。事情は
人が毛布を掛け、マリアは月が昇り落ちるまで冒険譚を王様へと語り聞かせた。―――
間に大変な冒険をしてき
けたようで
知っての通り魔物に脅かさ
って王は
の相手を―――倒すべき相手
悔しそうに
そして今『裏切られた』と感じているだろう。勇者よ
は
間髪を入れ
言葉に偽りはございません。ですが、
足りぬという
開く王様にマリ
王様。世界そのものを―――魔王の脅威に
――
女が何を言っているのかが
もお聞きしたい
、な
らの襲撃の様子が見られません。何か―――結界、ある
王はまた口を閉ざ
、そうだとし
ってい
少女の笑みではなく、苦難や強敵を
――この集落を、『人