夢見る猫
小説1部発表
夢見る猫の小説・書籍全集
凍える山に消えた私の愛
都市 私は, この冬山で死ぬ. 婚約者に見捨てられ, お腹の赤ちゃんも一緒に.
私は, この冬山で死ぬ. 婚約者に見捨てられ, お腹の赤ちゃんも一緒に.
最新鋭のはずの防寒具はGPSごと故障し, 私は猛吹雪の崖から突き落とされた. 婚約者の真弘と, 彼の愛人である綾の手によって.
私とお腹の子は, 一瞬で命を奪われた. だが, 私の魂はすべてを見ていた.
幽霊となった私が見たのは, 信じがたい光景だった.
「恵美はいつもそうだ, 俺を困らせる」
救助を待っていたはずの真弘は私の死を迷惑そうに扱い, 綾は心配するふりでほくそ笑む.
なぜ? 私が命がけで愛し, 絶望から救ったはずの彼は, 私と我が子の死を何とも思わないの?
だが, 二人は知らない. 私が死の間際に握りしめた「証拠」と, 私の母と彼の姉が, この偽りの悲劇の真相を暴き始めることを. 私の死は, 彼らにとっての地獄の始まりに過ぎなかった. あなたの傾向から
偽装死から始まる復讐劇
翼を持つ者 私は, 誰もが羨む完璧な家庭を築いていた. カリスマ建築家の夫と, 私を「ママが一番好き」と言ってくれる息子. 彼らに尽くすことが, 私の全てだった.
しかし, その全てが嘘だったと知った. 夫は不倫し, 私の愛する息子までが, その女を「ママ」と呼んで二人を庇っていたのだ.
結婚記念日, 夫は盛大なサプライズで私のご機嫌を取ろうとした.
そこへ不倫相手の女が現れ, 公衆の面前で嘲笑うように私との関係を暴露した.
息子は私ではなく, その女を選んだ.
愛も, 信頼も, 家族も, 全てを失った私の心は, 憎しみの炎だけが燃え盛っていた.
私は失踪屋に連絡し, 自らの死を偽装した. 翌朝, ニュースは「長谷部直世, 海難事故で死亡」と報じる. これは, 私から全てを奪った彼らへの, 復讐の始まりに過ぎない.