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バカしかいない異世界で最強軍師になってみた

バカしかいない異世界で最強軍師になってみた

とある乗り鉄

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この物語は初心者による試行錯誤の後の賜物です。どうか温かい目で見てやってください。 そして異世界KKK(細けぇ事気にすんな)の精神を心掛けましょう。 3割シリアス、7割ギャグの連続短編。 *主人公メタ発言あるかもですw 今生きている世界に意味なんて無いと自殺を決意した。 しかしなんらかのミスで異世界に転生してしまう。 しかもその異世界は自分以外バカしかいないカオスワールドであった…。 しめたと思い軍師を志し異世界無双を目指すが周りもバカで苦悩の毎日。 「こんなので無双できんのかよ!? 鬼畜か!?」 R15は念のため。 破りたいならどうぞご自由に(笑)

チャプター 1 天才と転生と……

ーーーー俺は今から飛び降りる。ーーーー

俺の名前は上野赤城。 まあ覚えても無駄だ。今から自殺するのだから。

何故かって? この世界、この運命に嫌気がさしたんだよ。

簡単に言うともうこの世界がどうでもよくなってきたんだ。

俺は昔、虐められていた。

もっと言うなら現在進行形で社会に虐められている。例えば学校で。周りの人間よりちょっとだけ頭がいいからと虐めの標的になっていた。

(周りから優れている物は虐めるのが当たり前)

それがこの国。 社会で。俺が優秀だから周りは俺に仕事を押し付けてばかり。しかもそれを自分がやったと偽っている。

(自分が楽をしたい。周りの人間なんでどうでもいい)

それが人間。 今迄は何とか根性やらで耐えて行く事が出来たんだが、 ある日突然、『もういいか。死のう』と思ってしまった。

もうこの世界に意味なんて無い。 せめて今から行く世界が今より良いものでありますように。 俺はひょいと手すりに登り、地面に向けて飛び立った。

躊躇いなんてなかった。

後悔なんてなかった。

この世に遺したものなんで半ばどうでもよかった。

「あはは。せめてバカになってたらなぁ、今より幸せだったのかな〜」

ドガシャッ。

地面に激突した。辺りが悲鳴で沸く。

晒し者になったって別に良い。

旅の恥はかき捨てだってね。

「これで…やっとこの塵みたいな世界から抜け出せる…」

……。

………………。

………………。

暫くして、俺は地面にうつ伏せになって倒れている事に気づいた。

ふと、その場にいたところから起き上がる。

飽きるほど感じた『俺の体』の感覚だ。

それに飛び降りる前の記憶もある。

「なんで……生きているんだよ……俺……」

自殺が失敗したのか。

辺りにはいつもの街にはどう見ても見えない、平原が広がっていた。

遠目で見ると、自分が知っている動物ではない物が蠢いているのも見える。 その時、俺は自分が置かれた立場に気づいた。

「まさか……転生したのかよ……全く、運が悪いな……」

なんでよりにもよって俺が。

こうゆうのは大体不慮の事故に巻き込まれるバカな奴が連れて来られるパターンだろうが。

「仕方ない……こうなったらこの世界で楽しく暮らすしかないな……」

こうして俺は、不本意ながら異世界生活を決意するしかなくなった。

それから二週間ほど。

「なんだよここは……バカしかいないのか?」

ようやく異世界の生活様式にも慣れてきて、周囲の町や国を回ってみたのだが…… 本当にバカしかいない。

「こんなので良く今まで持ってきたなぁ、オイ」

そこら中の村人たちはもちろんのこと、 たまに巡回に来る兵士もはっきり言ってバカだ。

特に酷いのは戦の戦法。 10分ほど観戦してダメな点を挙げると、

・陣なんて物はなかった

・守り?なにそれおいしいの?

・正面突破しか頭にない脳筋野郎 まあ、これ以上挙げたらキリがない。

こんなんでお国守れてんの? バカなの? 死ぬの?

(もっともこの世界の人々が全員バカだから均衡は保たれているらしい)

ふと、俺は妙案が浮かんでしまった。

「あれ? この世界で軍師になったら最強になれんじゃね?」

『なんて夢物語を』と、俺も最初はそう思った。

まあ、なんやかんやでラノベみたいな展開にしたいし、近くの国にでも仕える事から始めようか。 とりあえず、そのバカの城にでも行ってみるか。

まぁ、この国が余程の独裁者だったら内通して中から瓦解させようとも考えたが、要らない心配だった。

「やっぱり大丈夫か、このパターンだと王もバカそうだし」 こうして俺は独り合点し、その国、ルクシア国の王のところに赴くことになった。

現地までの金はそこらの雑魚モンスターを倒して手に入れた。 初期装備とやら、なかなか使えたな。

〔能力詳細 旅立ちの剣 レア度 :commonplace 能力 :STR+12 RES+21 説明 俺が最初から何故か持っていた剣。 所有者の知力を挙げる 〕

この世界で知力は重要なパラメータだと思う。この世界がバカ(つまり知力最低レベル)だからな。

味方のパラメータ調整の仕方も考える必要がある。

てか、なんでモンスターがいるのに他の国と戦争して…… そうか、バカだからか。

この世界の不条理には全て「この世界の人が全員バカだから」で証明できそうだな……

そうこう考える内にルクシア国首都のベンゼンに到着。

城がある、それを除くと特に首都っぽく見えねぇ。

・城壁がない。

・門番が居ない。

・堀らしきものも見えない。(これは仕方ないのかもしれない)

ここは本当に首都なのか? 

本当にこの国大丈夫かよ……

本当にモンスターどもが束になって襲ってきたらどうするつもりだったんだよ。

「一概にモンスターも全員バカとは言い切れないからなぁ……」

門番も居ないのであっさりと侵入出来た。 この国のガバガバさには本当にびっくりだな。

今の時代までよく持ったな。尊敬するよ。悪い意味で。

まぁ色々あって首都ベンゼンの広場に到着した。

俺は早速そこらの町人に声を掛ける。

「失礼、この街には何があるんだ?」

「城がある(カンペ棒読み)」

「そんなことわかっている。他のだよ」

城下町だから城があるのは当たり前だろ。

「え? 他のだと? ええと(カンペ確認中)……

武器屋と防具屋と雑貨屋と宿と図書館。ざっとこんなくらいかな(カンペ棒読み)」

「図書館……!」 俺は図書館という単語に反応してしまった。

学校では図書館だけが友達であったから図書館は大好きだった。

「サンキューな。 ありがとう」

そう言って町人と別れを告げ、防具屋へと向かう。

「あの人、バカでも流石に自分の街の情報くらいはわかるんだな。見直した。後はカンペさえどうにかなればだな。」

早速図書館を漁りにでも行きたいところだが今は防具だ。

最初の村では武器屋や防具屋が無かった。

武器は初期装備があるから、しばらくはなんとかなるとして、問題は武具。

防具は無慈悲ながら初期装備に含まれてないので早急に取り揃える必要がある。

「よし、ここか」

防具屋に到着した。

幸いさっきの広場から近くだった。

当たり前だが、迷う事なんてなかった。

俺は早速入店した。

「そういえば、俺は何か持っていたっけ……」

この世界に来てから一回も持ち物を確認していなかったのだ。

体を適当にポンポンと叩くと 目の前に仮想表示が出て来た。

「うおっ! なんだよこれ……」

いきなり現れた物に戸惑いを隠せない。

「まるでVRMMOみたいだな。」

実物は何回かしか経験していなかったが、 たしかにそれはVRMMOのそれと似ていた。

「持ち物は…回復薬3つ、それと……手紙?」

宛先は俺だ。

「えっと? 何々?

ーーーー親愛なるアカギ様へーーーー

この度は、なんやかんやで不本意ながら異世界生活 、いかがお過ごしですか? 悪いけどこっちの都合で異世界に転生してもらうことになりました。災い転じて福にできたじゃん。おめおめ。 新しい人生、頑張ってねwww あ、あと同封した全世界地図は餞別のつもりだよ。 せいぜい頑張ってねwww

なんだこいつ……クソ野郎って奴じゃん……」

俺は猛烈にあの女神とやらに殺意を覚えた。

「次会ったらただじゃおかねぇ。覚えとけ」

そう言ってもその手紙の同封物、全世界地図は 有り難く頂戴した。

ーーーーーー買い物中ーーーーーー

生憎件の駄女神によって俺のメンタルは限界までぶち壊された。

その無責任な態度から如何にも頭がおかしい穀潰しであることが予想できた。

「暫く女神は信用できねえ……」

俺はそう愚痴愚痴言いながら気に入った装備を色々と手に入れることができた。

能力詳細

ライトアーマー レア度:rare

能力:VIT+13 AGI+20

説明:移動速度アップに重点を置いた鎧。 軽装のため守備に期待してはいけない。

アームスティック

レア度:commonplace

能力:VIT+22

腕封じ耐性+5

説明:いわゆる棒手裏剣の様なもの。 腕に当てられた攻撃を無効化出来る。

「なかなか使えそうだな」

しかし俺は、こんな使いやすいものがあまり売れていないことに少し驚いた。

まぁ、スタイルの違いと言ったらそこまでだが。

「どうやって装備するんだ? なんかメインメニューみたいなものは…って?うわっ!」

いきなりメインメニューと思わしきものが目の前に現れた。

どうやら「メインメニュー」と思ったら勝手に出てくるらしい。

「とんだご都合主義だこと……えーと、装備は……」

メインメニューの表示の中には、 「装備変更」 「使用可能スキル」「作戦行動」「戦歴」 のコマンドがあった。

「益々VRMMOみたいだな。これで装備完了と……」

慣れない操作をし終えて俺は図書館へと足を運んだ。

地図から町の俯瞰が観れたので楽に進めたのだが……

「街に規則性のかけらもない。建物が乱立してるし……。適当に街開発しやがったな……やっぱバカしかいないな」

建物が不規則に乱立していると、

・馬車などが走りづらい

・災害時に避難に戸惑う

・道を覚えづらい

などのデメリットがある。

「やっぱこれは再開発とかしないとやばそうだな〜」 なんていいながら図書館の扉を開いた。

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