詰め合わせの掌編小説集
ようと心に決めていた。二十歳の誕生日、何を買えば
いいやつ
色のパッケージにインディアンが刻印されている。タールが12mg。ニコチンが1.5
う。全然人はおらず、髪の長いハンチング帽を被っ
ける。そして煙草を咥えるが全く煙が入ってこない。火種も燻らない。首を大き
た状態でライターで火をつけて吸い込む
りがとうご
口の中になんともいえない味が充満する。僕はその
で肺に入れなきゃ、喫煙者に馬鹿にされ
咥えたまま、僕を引っ張っ
者よ。自己紹介は以
司波……今
見ていたようだ。目の前には喫茶店を背に座る志賀
うし
彼女は眉と眉の間をかくときは大抵焦っている。僕は
懐かしい記憶
まぁいいわ。そ
の話だ
味が脳内に染み込むように、
よ。一緒に禁
所で、植物園の喫煙所で、都会に遊びに行って命からがら見つ
を見ながら目の前
やめる
性が誰なのかがわからなくなる。僕は灰皿に煙草
いる。煙草をやめたら僕らの記憶はどんどん消え
と5年同居した部屋を後にした。そうだ駅
する。名前は書かれているがこれは