妖魔の旅路
ルア』。間もなく、第
妖魔のケミルアに殺された妹という役ど
物で、ひと月につき、民衆の中から一人の生贄を要
るまでの間、伴侶とする。そして、月が終わる最後の晩
き血しか吸わないのだけど……ケミルアとして振舞っているときは、
ばして、わたしに合図を送ってくれた。
ゼさんが揃って曲を奏で始める。ユチュミさんの長笛の余韻が会場
を想像し、その身に起こったで
を見つける。わたしは兄の死を悲しみ、ケミルアへの恨みと
動を秘めていた。だから、妖魔であるケミルアに対する怒りの感情は
ると、そこには、ケーヤさん……ケミルアの息の根を止
申します。娘さん、あなたは何をそ
相手に話して良いものかと逡巡したが、親身になって心配し、是非力添えし
あなたの兄もケ
りしめ、己の怒りを抑え、地に跪いて
は辛く悲しいことですが、ケミルアの蛮行
ラガンに問いかける。レラガンは強く頷
終わらせるのだ。妖魔は幾度も人間を虐げてきたが、妖魔は
。わたしは了承し、自分の心中にあ
機構を見抜くのは容易かった。わたしの創り出した触手は意識
が少なくなるよう、細心の注意を払っていた。それは、わたしと
ないことの方が圧倒的に多い。だから、わたしたち妖魔によって捕食された人間の心に、どの
、妖魔としての食事も摂らなければならない。もし、生きること
が、意識下で声をかけてくれた。わたしは
たは仰られた。ならば、わたしはこの機会を逃すわけにはいかな
あなたはどうなさ
に、レラガンは
の生贄役とな
ミルアの意に沿わないことをすれば、皆
、それには、あなたのお力添えも必要とな
人物を頼もしく思い始めていた。混じりけのない純粋な