夢見る猫
小説1部発表
夢見る猫の小説・書籍全集
凍える山に消えた私の愛
都市 私は, この冬山で死ぬ. 婚約者に見捨てられ, お腹の赤ちゃんも一緒に.
私は, この冬山で死ぬ. 婚約者に見捨てられ, お腹の赤ちゃんも一緒に.
最新鋭のはずの防寒具はGPSごと故障し, 私は猛吹雪の崖から突き落とされた. 婚約者の真弘と, 彼の愛人である綾の手によって.
私とお腹の子は, 一瞬で命を奪われた. だが, 私の魂はすべてを見ていた.
幽霊となった私が見たのは, 信じがたい光景だった.
「恵美はいつもそうだ, 俺を困らせる」
救助を待っていたはずの真弘は私の死を迷惑そうに扱い, 綾は心配するふりでほくそ笑む.
なぜ? 私が命がけで愛し, 絶望から救ったはずの彼は, 私と我が子の死を何とも思わないの?
だが, 二人は知らない. 私が死の間際に握りしめた「証拠」と, 私の母と彼の姉が, この偽りの悲劇の真相を暴き始めることを. 私の死は, 彼らにとっての地獄の始まりに過ぎなかった. あなたの傾向から
潔癖症の嘘、裏切りのキス
紅蓮 カイン 10年間付き合った婚約者の和也は, 「潔癖症だから」と言って, 私とのキスをいつも避けていた.
しかしある夜, 私は見てしまった. 彼が兄の元婚約者である幸世と, 公園の隅で情熱的なキスを交わしている姿を.
私が高熱で倒れた日, 彼は「会議中だ」と電話を切り, 幸世と旅行先で食事を楽しんでいた. それだけではない. 彼は私を無情にも解雇し, 私の秘書の席を幸世に与えたのだ.
「瑞実のことは大切にしたいから, ゆっくりと関係を深めていきたい」彼の優しい言葉はすべて嘘だった. 私はただ, 幸世の「代役」に過ぎなかったのだ.
10年間の献身と愛情が踏みにじられた絶望の底で, 私の心に冷たい復讐の炎が灯った.
結婚式当日, 私は姿を消した. そして, 披露宴のスクリーンに, あの夜のキス動画を流すよう手配した. 「和也, あなたの人生は, 今日で終わりよ」