十世の恋は血に染まりて
魂が冥界へ堕ちていない
えず、私をぐいと突き放す
と、天地はにわかに闇に
巨大な藍色の法相輪環《ほう
《しゅうい》が格段に進んでおり、背後の金環
解かれたばかりの玄淵では
時、遠くの月嬋が不
と、全身がずしりと重くなり、見えざ
落
、手を挙げ、神剣を
認めた神剣は、私の手
た。「よくも私の
後にも白い光が走り、私
ない。月嬋に睨まれては、逃
という感覚は、実
打ち、背中に冷
さに蟻と巨象ほどの差が
月嬋の一撃を受け止めるも、たちまち吹き
が込み上げ、一
すがり、その瞳に
めるのだ。汚らわしく下賤な
を拭うと、落月を手に、
ぶが、彼女はひらりと身をか
の姿に、私は思
と、どちらが魔か、
と同時、月嬋の掌
大な金色の光が迸り
いたはずの葉黎初が、突如とし
て私も、呆気
を危うげに細める。その声には、聞
―何