今日から私、兄たちの最愛の妹です
は言葉に詰まり、怒り
樹を犬呼ばわりするなん
んな口がき
「人の弱みにつけこむ犬と、権力に媚びへ
は彼女と燃えるような恋に落ちた。美月に
その時、階下から母親が降りてくるのが見えた。途端に莉子は唇をきつ
。「貧乏人の子はこれだから。まったく教養というものがない。 家を出
の教育の賜物でしょうに」 美月は薄い
の教養を林田芳乃が侮辱するということは、すなわち林
言いをするとは思ってもみなかったらしく、怒
ん、お気持ちはわかります。もうお嬢様としての暮らしはできませんが、田舎で仕
出した。美月がちらりと目をやると、そ
拍子に、彼女の持っていたバッグにぶつかってしまった
会場の人々は、皆一様に目を見
ケッチブックを肌身離さず持ち歩き、近々林田グループのアパレル部
、みるみるうちに瞳を潤ませた。「お姉さん、
いつまで続くのか、この見え透いた
莉子のデザイン
うつもりなの!?このデザイン画さえあれば、どんな会社にだって入れると
大輔が、眉をひそめてやっ
であげてください。こんなことをしてしまったのは、きっとこの家を出るのが怖かっ
不可欠なものなの。美月がこれを盗んだのは、あなたも林田家もめちゃくちゃにするため。なんて悪辣な心根で
さんは悪気があっ
が怖いのでしょう。でも、このデザイン画だけは渡せません。代わりに、あなたの町の縫製工場で女工の仕事を探
招待客たちは、口々に林田莉
う。デザインの才能に溢れ、これほど寛
美月とかいう娘に、デザインが分かるとでも?身の程もわきまえず
未来を台無しにされかけたというのに、それでも秋山美月を気遣うとは、なんと
は、まるで後光が差しているかのようだ。「どうあっても姉妹ですも
るにつけ、美月の振る舞いがいかに下劣で、道徳心に
花には棘がある
ものの、その心根は比べ物