THE EARTH―灰が降り積もる世界で少女と旅をする―
ちの襲撃。それを表した警鐘はけたたまし
て置いて逃げたとしてもそれほどの痛手はなかった。そんな状況でもなるべ
ためき逃げていく者たちとは違い、その襲撃
け弾丸を放つ傭兵たち。しかし彼らの弾丸
狙いを定め続ける傭兵が一人。彼の
る機械兵器の二輪車型を狙った弾丸は、一直線の華麗な軌道を描く。そして弾丸
かったように、この灰が舞う世界でこ
、もう一度その銃に弾丸を装填し、エア
彼らの間をすり抜けた後、急激な転回を行い、その車
無数に放たれる。もちろんまともな防具をつけていない
その事実に気付いた傭兵たちは、その武
流石にこれ以上減ら
場に置き、背負っていたライフルを構えた。他の疑似駆動銃とは違い、
黒い血液がライフルに流れていき、その血液が機関部分に到達すると、内部がじんわりと光始め
てカラ
動――」『―
ちらへ迫り来るバイクの集団の中心へ着弾した。そこから目を覆いた
んのだ。村の女子供に配る分はあれど、男どもの分はもう無くて
にそんなことを言われた兵士
食料は
暗い声音でカ
図、若しくは過
を受けるが、砂と灰に塗れ緑という色を失い、荒廃しきっ
寄越せと言う都合の良い傭兵であった。もちろん村長はその言葉に驚
なもので良
あ
青年に声を掛け、心当たりのある
変わった傭兵さんは変わ
を見ながら言った。この絆創膏は先ほどの駆動装置の
器であった。それは火薬を扱うものであったり、カラスの銃のように空気圧を利用したエアライフルであっ
費することでその絶大な効果を発揮させる駆動装置を搭載した兵器であ
。友人に優秀な
し、カラスは報酬を受け
通信機器のみを破壊したバイクはその原型を留めたまま、村の外に転がっている。カラス
べていたが、それは嘘であり、機械兵器や過去の遺
のであったため、ほぼ無傷の機械兵器を自らの乗り物として改
システムからの通信を遮断でき、掃除屋の攻撃性を、遠隔操作を取り除くどころ
性からそれ自体を懐柔するという発想に辿り着く者はおらず、そ
腹の奥を響かせるようなエンジンの音を鳴らした後、地面に