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超大国の侵略戦争は、小国ウェルギス王国にも拡大していた。
「アラステア様!ソルモール軍が最終防衛ラインを突破しました!」
慌ただしく報告したのは、ウェルギスの王室騎士団団長ヴァルナス・ニールだった。
「そうですか。もう来たのですか…」
報告受けたアラステアもまた、焦っていた。何故なら相手はエリュフィシア最大の超大国、ソルモール帝国。圧倒的な軍事力を背景に、エリュフィシア全土を支配せんとしていた。
アラステアの心には、恐怖心と憤りが混在していた。
「もしや出陣なされるおつもりか…!?」
ヴァルナスは別の意味で焦った顔をした。アラステアはいずれこの国を治める存在。戦死させるわけにはいかない。
「あなたの、この国を思う気持ちは分かります。しかし、あなたは…」
「ヴァルナス!私の身を案じてくれるのは、ありがたく思います。ですが」
アラステアは、ひざまずくヴァルナスに歩み寄り、彼の肩に手を置いた。
「ですがこの国が滅んでは、意味がありません!私のサーレーンを出して下さい!」
「…ならば、死は許されませぬぞ」
アラステアの後ろ姿は、窓から降り注ぐ光の中へと消えていった。
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