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最愛の夫と兄が敵になるとき

最愛の夫と兄が敵になるとき

森田 健理
5.0

みんなが知っている。途中で家に迎え入れられたあの娘は、京市一番の小さな暴れん坊だった。 夫は大手グループの唯一の後継者であり、京市で最高と称される外科医でもある。 彼は彼女を掌にのせるように大切にし、彼女が京市で横行しても甘やかし続けてきた。 兄は会社で常に盾となり、彼女を守り抜いてきた。 人前で「会社の主人は永遠に彼女ひとり。自分はただ稼いで渡すだけの働き手だ」と誓ったことさえある。 ただひとり、偽りの娘として育った姉だけが「いつまでも守られているだけでは駄目。自分の足で立てるようになりなさい」と諭した。 けれど彼女は聞き入れず、むしろ姉を笑い飛ばし、取り越し苦労だと片付けた。 ……その矢先。姉が会社の地下駐車場で刺されたという知らせが届く。 彼女はすぐに外科医である夫に助けを求めた。だが返ってきたのは「今まさに、その犯人の命を救うため手術をしている」という言葉。 さらに追い打ちをかけるように、最も信じていた兄までもが、その手術を成功させるために全ての医療スタッフを回してしまった。 彼女は怒りと絶望の中で叫び、なぜなのかを問いただす。ついには地にひざまずき、どうか姉を助けてほしいと懇願した。 しかし兄は冷たく命じただけだった。「落ち着け、いいな?」と。そして続ける―― 「彼女はお前の本当の姉じゃない。お前にはまだ愛してくれる夫も兄もいる。だがあいつにとっては違うんだ。あれは二十年以上も育ててくれた養父なんだから」