婚約破棄、偽りの愛と真実
ェディングフォト,
ト」の日付が, まだ残っていた. 正直, 私はそのキャンセルを内心で歓迎した. どうせ私も, 何か理由をつ
私からカメラマン
りとした返事に, 一瞬驚いたような顔をした.
. そ
言葉を続けた. しかし, そ
ってるんだ. 彼女の『最後の夢』を叶えてやりた
話すかのように淡々としていた. 私の
『後日』にでも撮れ
来ない」. 私はただ「分かったわ」と短く答え, 自分の部屋へと向かった.
私のあまりにも静かな受容が, 彼の用意していたであろう言
は出かける準
とは, お前が全部決めてくれて構わない
う相槌だけを求めた. 私の心の中では, 「この結婚式に, 新婦
ヨーロッパに新婚
し, 私の心は微動だにしなかった. 何の反応も示さな
ってきたら, ま
彼は慌ただしく
フォト」の日付に, 大きくバツ印を書き込んだ. あと十二日.
胸が締め付けられる. 二人の写真が, こんなにも少ないことに改めて気づいた. 彼が, 私が用意したお揃いのマグカップを使おうとしな
の中に詰め込んだ. 過去との決別.