臥待ち月の情人 〜月曇り〜
入って
えよ、
いつもの白檀の香り。それにわずかに混じる石鹸の匂い。
ん、風呂
大丈夫や。ど
これ
を第一に考えていた夕の気持ちを邪魔したくなかったからだ。 が、仕事のことを考えなくていい最後の夜を夕と過ごしたくて、二代目の
思って。もう飲んで
。ありがた
。 葡萄色が照明に照らされて美しい。フルーティな香りを楽しみながら、俺と夕はグラスを
りに、翌朝客が宿を後にするまで、極上のもてなしを提供しなければ
。予約が殺到し
陽も同じ
指名する数
んだ分、喜んでいただ
ないで。しばらくの間、俺ここに泊
し今、俺の目の前で夕は嬉しそうにうなづく。 この変化が俺
ない。酒に強いだけではなく、コントロールする術を持っていると言っ
てしまいそうやな…こ
ち上がる。 ふらつくことはなかったが、夕はふわふわとした
陽
に俺を呼んだ。 その背中が言いたいこと
…どうし
前のように僕、仕
は…俺を教えてく
いいんや
客の前で夕を抱いたことがある。それは飽くまでも仕事だったが、その時、夕は夢うつつに俺の名を呼んだ。そのことが、悩ん
言っ
ついてるか
き…
が近づき、もう一度唇が重なった。細い腰を抱き寄
行こう
……
ドに夕を横たえさせると、長い黒髪が広がった。その一房をすくいあげキスをす
……僕
う
いいか……わから
何が
としか……したこ
そして俺と目を合わ
とに抱かれたこ
たいと思っていたのに。 気が付いたら俺は夕に
、んっ……
と言われたら、
風に激しく脈打ったりしない。素の夕の反応が俺を急かした。 着物を大きく左右に開く。薄桃色
ない?…嫌なこと
る。うすく盛り上がった縫われた痕。痛々しい傷に、薄れた
夫…や
。裾を開くと、閉じた両足に守られて、夕の中心は甘く勃ちあがりかけていた。 そこに触れながら唇を塞ぐと、夕の舌が俺
とはなかったはずだ。 吐息を漏らす夕の顔を見下ろしながら、後ろに手を伸ばす。指の先が
っ……
嫌
やない
てほしい
…ものに……
いられることもよくあることだ。 自分の意志など、心の
限りの優しさ