挙式当日に捨てられた私、隣に座っていた御曹司が「待っていた!結婚しよう」と言った。

挙式当日に捨てられた私、隣に座っていた御曹司が「待っていた!結婚しよう」と言った。

Rabbit4

都市 | 2  チャプター/日
5.0
コメント
6
クリック
174

汐見台市一の富豪の孫娘である瀧ノ上清穂は、北条渉と三年付き合った。だが、その純粋な想いは無残にも踏みにじられた。 渉は清穂を田舎娘としか見ておらず、結婚式の当日、彼女を捨てて初恋の相手のもとへ走ったのだ! 清穂はきっぱりと別れを告げ、お嬢様としての身分を取り戻すと、数千億の財産を相続し、人生の絶頂期を歩み始めた。だが、そこにはどうしようもないクズどもが寄ってくる。清穂がクズどもを叩き潰していると、傍らでニヤニヤ笑いながら拍手する男がいた。世間を震え上がらせる藤原様だ。「さすが俺の女だ。最高だぜ」

挙式当日に捨てられた私、隣に座っていた御曹司が「待っていた!結婚しよう」と言った。 第1章 クズ野郎の代わりのいない女

瀧ノ上清穂は、今日、北条渉と結婚する。

荘厳な結婚行進曲が響き渡る中、純白のウェディングドレスに身を包んだ清穂は、祭壇へと続くバージンロードを、優雅な足取りで進んでいく。

その先には、彼女の愛する渉が立っていた。 渉は白いタキシードに身を包んでいる。 温かい照明が彼を照らし、その優しく上品な雰囲気を際立たせていた。 まるで、何年も前に出会ったあの少年が、そのまま大人になったかのようだ。

出会って三年。様々な困難を乗り越え、今日という日を迎えた。すべてが報われる、そう信じていた。

ただ一つ心残りなのは、彼女の家族がこの結婚を認めず、祝福してくれなかったことだ。

渉が前に進み出て、ブーケを差し出した瞬間、清穂は感動のあまり、瞳に熱いものが込み上げてくるのを感じた。

「新郎、 あなたは目の前にいるこの女性を妻として受け入れ、 結婚の誓いを立てますか? 病める時も健やかなる時も、 あるいは他のいかなる理由があろうとも、 彼女を愛し、 慈しみ、敬い、 受け入れ、 命ある限り永遠に忠実であることを誓いますか?」 神父は祭壇に立ち、慈愛に満ちた眼差しで目の前の二人を見つめていた。

清穂は胸の高鳴りを抑え、期待に満ちた眼差しで渉を見つめ、彼の肯定の返事を待った。

しかし、渉の表情は固く、喜びの色は微塵も感じられない。 彼はためらい、なかなか口を開こうとしなかった。

その時だった……。

「お兄ちゃん、大変なの!」北条理彩が突然泣きながら式場に駆け込んできて、儀式を中断させた。 彼女は理彩は子供のように泣きじゃくり、声を震わせた。「陽香お姉ちゃんが……大変なの……!」

清穂の胸に、不吉な予感がよぎった。 彼女は緊張した面持ちで渉を見つめ、自分でも気づかないうちに不安の色を顔に浮かべ、無意識のうちに渉の手を強く握りしめていた。

南雲陽香という名前が、渉の中でどれほどの重みを持つか——清穂は嫌というほど知っていた。

陽香は、渉が忘れられない初恋の相手であり、彼が一生涯愛し続けながらも、決して手に入れることのできなかった女性なのだ。

かつて北条家が没落した際、陽香は留学の機会を得るために渉を捨てた。 プライドの高い渉は、怒りのあまり陽香との連絡を一切断ち、そして、その代わりに選んだのが清穂だった。

しかし、わずか一ヶ月前、陽香が突然帰国したのだ。

渉の顔色が一変した。声が上ずり、焦りを隠せない。 「陽香に何があったんだ!」

「陽香お姉ちゃん、すごく血が出てて、全然止まらないの。 お医者さんが、命が危ないかもしれないって……!」理彩はそう答えた。

その言葉を聞いた渉は、すぐに清穂の手を振りほどき、足早に駆け出していった。

「行かないで!」清穂は縋りつき、震えが止まらない。 血走った目で彼を射抜き、絞り出すように言った。「渉、今日は私たちの結婚式よ。それでも、行くの?」

会場の賓客たちのひそひそ話や、彼女に向けられる隠微で皮肉に満ちた視線が、鋭い刃のように彼女の心を突き刺した。

真っ赤な目で彼を見上げ、清穂は震える声で懇願した。 「お願い……せめて、式だけでも終わらせて」

「陽香は俺をかばって車に轢かれて入院したんだ。 彼女を見捨てるわけにはいかない」

渉は乱暴に手を振り払うと、冷え切った目で清穂を射抜いた。「……この結婚が契約だってことは、お前が一番わかってるはずだ。大人しく北条夫人の席に座っていろ。俺の行動に、いちいち指図する権利がお前にあると思うな!」

契約……。

清穂の瞳孔が、ぐっと縮んだ。 彼女は信じられないという面持ちで渉の冷酷な顔を見つめ、その眼差しはゆっくりと自嘲の色を帯びていった。

皮肉に唇を歪めながら、清穂の声は震えていた。「……そう。あなたにとっては、ただの“契約”だったのね」

続きを見る
すぐ読みます
本をダウンロード
挙式当日に捨てられた私、隣に座っていた御曹司が「待っていた!結婚しよう」と言った。 挙式当日に捨てられた私、隣に座っていた御曹司が「待っていた!結婚しよう」と言った。 Rabbit4 都市
“汐見台市一の富豪の孫娘である瀧ノ上清穂は、北条渉と三年付き合った。だが、その純粋な想いは無残にも踏みにじられた。 渉は清穂を田舎娘としか見ておらず、結婚式の当日、彼女を捨てて初恋の相手のもとへ走ったのだ! 清穂はきっぱりと別れを告げ、お嬢様としての身分を取り戻すと、数千億の財産を相続し、人生の絶頂期を歩み始めた。だが、そこにはどうしようもないクズどもが寄ってくる。清穂がクズどもを叩き潰していると、傍らでニヤニヤ笑いながら拍手する男がいた。世間を震え上がらせる藤原様だ。「さすが俺の女だ。最高だぜ」”
1

第1章 クズ野郎の代わりのいない女

18/05/2028

2

第2章 その瞳は……

20/05/2026

3

第3章 逞しい腕が、その細い腰を抱き寄せた

20/05/2026

4

第4章 渉、さよなら。

20/05/2026

5

第5章 これからのこと

20/05/2026

6

チャプター 6 北条家、よくもそこまで!

20/05/2026

7

チャプター 7 私の演技が足りなかったとでも?

20/05/2026

8

チャプター 8 鼓動が乱れた

20/05/2026

9

チャプター 9 勝手な期待

20/05/2026

10

チャプター 10 屈辱の夜

20/05/2026

11

チャプター 11 裏のある企み

20/05/2026

12

チャプター 12 猛獣が狙った獲物を定めるように

20/05/2026

13

チャプター 13 手ごわい男

20/05/2026

14

チャプター 14 撤退騒動

20/05/2026

15

チャプター 15 貸し借りなし

20/05/2026

16

チャプター 16 恩情の代償

20/05/2026

17

チャプター 17 跪いて許しを請う

20/05/2026

18

チャプター 18 余計な憶測はよせ

20/05/2026

19

チャプター 19 責任を問うために

20/05/2026

20

チャプター 20 その口、閉じられないの?よく回るわね!

20/05/2026

21

チャプター 21 奈落の底へ道連れにしてあげる

20/05/2026

22

チャプター 22 君たちはどういう関係だ!

20/05/2026

23

チャプター 23 言いようのない喪失感

20/05/2026

24

チャプター 24 心変わりは本能、忠誠は選択

20/05/2026

25

チャプター 25 強く抱きしめられて

20/05/2026

26

チャプター 26 唇に触れた予期せぬ感触

20/05/2026

27

チャプター 27 強引な引き留め

20/05/2026

28

チャプター 28 手のひらの感触

20/05/2026

29

チャプター 29 この一生、必ず君を手に入れる!

20/05/2026

30

チャプター 30 私の愛に理由はいらない

20/05/2026

31

チャプター 31 君の願いは、すべて叶える

20/05/2026

32

チャプター 32 君は、いずれ俺のものになる

20/05/2026

33

チャプター 33 離したくない手

20/05/2026

34

チャプター 34 合理的な説明

20/05/2026

35

チャプター 35 もう辞める

20/05/2026

36

チャプター 36 行かないで

20/05/2026

37

チャプター 37 世の中の男はあなただけじゃない

20/05/2026

38

チャプター 38 大したことない

20/05/2026

39

チャプター 39 飛鳥家だったとは……

20/05/2026

40

チャプター 40 信じられない再会

20/05/2026