社長の素顔は、私の“夫”でした
8時、星降
年記念の晩餐会が、ここ
ず、会場のエントランスには高級車がず
カチンと鳴り響く、笑い声と談笑が絶えな
く立ち回りながら、最
シェがゆっくりとホテ
けると、中からは一人の華やかな女性
ングドレスに身を包み、艶やかに巻かれた髪を一
豊かな曲線を余すところなく際立たせ
一歩と優雅に上っていく。フラッシュを浴びながらも
崎蒼の姿を探した。けれど見当たらず、唇をき
羽は彼女がこの晩餐会の運営スタッフだと見当をつけ、ま
、霧島夢は手を止め
くと、丁寧な笑みを浮かべて答えた。「宮崎
苛立ちを隠そうともせず、
内いた
と、美羽を連れて
「私は蒼の人間よ?なのに、こんな端っこに配置するなんて、どう
さらないでください。席の配置は慎重に検討した上で決
すでに結
口美羽との関係を一
に徹した。 山口をどこに配置すべきか、常
いわよ」 美羽は説明に耳を貸す
。「仕事もろくにできないくせに、言い訳ばかり。いい
笑みを湛えたまま、何も聞かなか
ような無力感に、山口美羽
?」問い詰めるような
名は、霧
声が扉の方
かかった言葉は、そ
に一瞬で静まり返る。視線は一斉
ンがけが施されたスーツに身を包み、整った肩幅と
圧感が、場の空気を一変させた。誰もが無意識に、彼の前に
るで別人のよう
で訴えかける。「蒼、ねえ見てよ。私の席、あんなに端っこで、
そっと彼の手を取
女の手をあっ
んどない。「席は決められた通りに座
口美羽はその場
白がるような目で
る。視線をそらし、見下ろすように頭を垂れると、
中を見つめながら、こ
小冊子を無造作に手に取り、視線を落と
していなかった天音星が、椅子に
いた。「なあ、お前の奥さんって、昨日帰国したんじゃなかった? 「前に言ってただろ? 兄弟たちに紹
方へ目を向けた。だから気づかなかった。宮崎
なふうにまとわりつけなかったのにな」天音
じると、何事もなかったかのように
、余計なことを口にす
のような、口の軽い
は鼻で
うな顔をしたかと思うと、ふいに問いかけた
何のことか分からないとい
前、初めて見たぜ?」 含みのある言い方を残