icon 0
icon チャージ
rightIcon
icon 閲覧履歴
rightIcon
icon ログアウトします
rightIcon
icon 検索
rightIcon

兄の悔恨、炎に消えた妹

第4章 

文字数:2072    |    更新日時: 24/12/2025

た。彼の顔は、先ほど電話で美桜と話していた時のように、穏やかではなかった。眉間

、この遺体

前に立ち、冷た

しまし

ぐに作業に取

作は、感情を抑え込むためのものだと、私の魂にはわかった

嵌めた。その指先まで、張り

れた。その目は、僅かな手がか

た腕を掴んだ。その

ちゃ

し、私がまだ生きていたら、彼の手に触れ

、気づ

心の中で必

ように動いた。そして、私

薄っすらと残っていた。お兄ちゃんが、初めて買って

れは

開かれた。彼の顔色か

て…お

瞬間, 全身が

、私が初めてもらったプレゼント。お兄ちゃんが、お小遣いを貯めて買ってくれ

名前が洩れた。その

…やっと、気づい

の言葉に、胸

。彼は、一瞬、携帯電話に視線を向け

もし、

は、かす

いって、心配してるのよ。ど

が聞こえる。私の魂は、その声を聞いて

ん…私

心配をかけ

ん、陽

声が、

た美桜ちゃんにあんな酷いことをしておいて、

第に苛立ちを

ん、違

母の言葉

、いつも私を苦しめる! 私

ヒステリッ

ういい。忙し

話を切った。彼の顔には、疲

のことを、憎

、深く傷

かし、その目は、もう先ほどの鋭さは失われてい

どうかし

、心配そ

もない。少し

って、遺体安置

。彼は、私だと気づいていない。彼は

、激しい物音が

い! 誰か、助

び声が、警察署

た。そこには、泣き崩れる少

うし

に近づき、静

ちゃんが、いな

蒼甫を見上げた。その

。何があったか、詳

は、優し

帰ってこないんです! 携帯も繋がら

ゃくり上げ

の名前は?

の肩を抱き、

…22歳です

、私の魂は、

…私と

、不安に

家族なんです! 姉ちゃんがいなかったら

胸に顔を埋め、

と違って、姉を大

め付けられるような痛みを感じた。

私を、愛して

、静かに、そして深

アプリでボーナスを受け取る

開く
兄の悔恨、炎に消えた妹
兄の悔恨、炎に消えた妹
“助けて,お兄ちゃん. 炎が身を焦がす熱さの中で,私は最後の力を振り絞った.両手は後ろで縛られ,口には粘着テープがびったりと貼られていた.声は,意味のある言葉にはならない.しかし,まだ動く指先が,ズボンのポケットの中で,冷たい液晶画面に触れた. ...よし,ロックは解除済みだ.さっき,あいつらが油を撒いている隙に,触れておいて正解だった. 呼吸が苦しい.煙が目に染みる.でも,諦められない.お兄ちゃんに,真実を...! 私は,鼻と顎でポケットの中のスマホをこする.画面が光った.「ヘイ,Siri,兄に電話」 できるだけはっきりと,それでも詰まったような声で命じる. 呼び出し音が鳴り響く. 鼓動が早くなる.どうか,どうか出て...! 『...もしもし?』 聞き慣れた,しかし今は冷たいその声が,耳に飛び込んできた. 「ん...! お,おに...ぐっ...!」 テープの下から漏れる呻き声.焦りで足をバタつかせる音.倒れこむ私の体と,近づく炎の爆ぜる音.すべてが雑音として電話口に伝わる. 『...また,美桜をいじめるための狂言か?』 違う!違うのに! 「っ...! た,すけ...」 『嘘つきの放火魔が.』 その一言が,私の心の炎を消した.全身の力が抜ける.抵抗する意味が,なくなった. 『お前なんか,死ねばいい』 プツッ. 世界が,静かになった.熱で溶けた携帯が手から滑り落ちる音さえ,遠く感じる. ああ,これが,世界で唯一,私を愛してくれなかった人からの,最後の言葉. もう,疲れた. そう思った瞬間,背中の古い火傷の痕が疼いた.幼い頃,お兄ちゃんを庇った時の,あの傷.すべての始まりだった. 英雄と呼ばれた橘蒼甫はその日,実の妹である私を,その「無関心」という名の手で殺した. そして私は,その一部始終を見届ける,ただの魂になった.”
1 第1章2 第2章3 第3章4 第4章5 第5章6 第6章7 第7章8 第8章9 第9章10 第10章