最悪 ー 絶望・恐怖短篇集
夢の中で
るだろうか、その先の街灯の下に誰かが照らされながら立っている。この夜中に散歩という風体でもな
トが動く。街灯に照らされているにも関わらず、顔形が全
見てはいけないものを見てしまった、と身体が感じている。逃げなければ!と思い走り出そ
まったの
された
づいてくる。康二は目を離せれ
視線を合わせれないが、それが何故か、刃物なのだと直感で理解
で近づいて来たにも関わらず、その誰かの顔形、全
に、康二は目を覚ました。汗が止まらない。本当に腰が抜
る事も全くない。遠くから見ても近づか
夢に十年も苦
。夢の事について考えていた。今日こそは影
覚ました。全く見る
十
度にこなし、彼女が出来たり幸せな社会人生活を送ってい
、この日
を見たの
く、康二は会社に休む
は両親は引っ越し、姉も妹も自立していて実
覚えがある。実家だった家以外、周囲が少し変わってはいるもの
度、夜に来
り家の前、車道
いた、というか。ヤツがいた。
けていたのか分からなかったが、今は自
誰
の方を向いた。夢の通りの
、康二にはまだわか
何に俺は怯
ても、両手には何も持
なんで
かした。怯えた
、顔形が見
々と輝かせ、口元が笑みで歪みきっている
なければ
り動かせない。逃げれない。どうやらこの俺に似
に似た誰かは何も持って
も来
みも
し動け
ると、もう一人の康二が、
交
ヤリと笑み