icon 0
icon チャージ
rightIcon
icon 閲覧履歴
rightIcon
icon ログアウトします
rightIcon
icon 検索
rightIcon
ブラッディ・ソムリエ

ブラッディ・ソムリエ

石橋崇行

5.0
コメント
652
クリック
136

2020年代の日本では「ソムリエ」と言う吸血モンスターによる凶悪事件に悩まされていた。今作の主人公、青山颯斗は血液を飲用することで持ち主の能力を使いこなす「吸収型脳力」を使いソムリエ討伐を行っていた。 だが彼は幼い頃に妹と施設に預けられて過ごしていたがそこでは過酷な人体実験や訓練が行われており妹も実験によってソムリエへと変貌を遂げてしまい、一人で施設を脱出した過去がある。 普段はお調子者の颯斗だったがある事情で身を潜めながらソムリエや妹の情報を探る学生生活を送らなければいけなかった。 全国の孤児や少年犯罪者、不登校者など社会的地位が低い人間を集めて生物兵器の人体実験を行う「ゲノム研究所」で育った「施設の子」がソムリエを操り国家転覆のテロを起こしているとされる「吸血の子」とされていて警察も全力で足取りを追っていた。 普段、出席していても欠席扱いにまでなるくらいに影が薄い陰キャを演じていた颯斗の前に不良グループにいじめを受けて助けを求める少年と出会い、渋々脳神経を集中させることで血液を武器として使うことで強力な力を発揮する「脳力」の一つ雷の力をバレないように使い不良を倒すが、数か月前に転校してきた2年の女子生徒で不良の彼女でもある「水島紗菜」に「施設の子」ではと言う疑念を抱かれてしまう。 だが紗菜の評判が悪く周りの生徒からは先生との援助交際や複数の交際疑惑などが絶えなかった。そんなある日、颯斗の中学校でソムリエによる連続吸血殺人事件が発生してしまい、颯斗は渋々事件解決を行うと紗菜の疑念が確信となり脳力がバレてしまった。 脅された颯斗は渋々、紗菜と共に行動する脳力者が経営するネットカフェに来て協力することを約束される。 だが表向きは普通のネットカフェだったがそこに集まる脳力者は元ゲノム研究所から逃げ延びた者でソムリエ討伐を商売として行う探偵社だ。 世間ではますます凶悪化するソムリエの事件によって施設の子に対する目が厳しくなる中、東京の中心で「施設の子」と名乗る人物が都知事を人質に取ったテロ事件を起こすこととなり颯斗たちは、事件解決と施設に関する手がかりを掴むため現場へ向かうがこの時、颯斗たちは既にある人物の手の上で踊らされているとは思いもよらなかった……

チャプター 1 プロローグ

「た、助けて……」

「グギギギギ…… 若い女の血は久しぶりだ」

鋭い4本の牙と真っ赤に光る眼、ニホンザルのような姿をしたそいつは、悪意に満ちた笑みを浮かべて怯える女性に襲い掛かろうとしていた。

2020年代の日本では「ソムリエ」と言う吸血モンスターによる凶悪事件に悩まされていた。深夜12時、俺はとあるビルの屋上で涼しい夜風に当たりながら街を見下ろしていると路地裏で、黒髪の女子大生が腰を抜かしながら涙を流して命乞いをしていた。

「へえ~ 今日も夜食を探す化け物を見つけちまったぜ」

俺はズボンのポケットから赤い液体の入った試験管を1本取り出すと。少し眉をひそめながら液体を見つめた。

「あまり、血液を飲むのは嫌いなんだよな。と言うか、血が苦手だ。でもこれを飲めば、新しい力を手に入れるには仕方ないか…… ええい!強くなるために力が欲しいんだ!」

俺は先日、討伐したソムリエから採取した血液が入った試験管の蓋を親指で弾いて開けると一気に青汁の様に血液を飲みほした。

ゴクゴク

「うええ~ こいつヘビースモーカーだな。タバコ臭くて不健康すぎるぜ」

顔をしかめた俺の身体を電磁波が包み込んだ。

続きを見る

おすすめ

Other books by 石橋崇行

もっと見る
すぐ読みます
本をダウンロード