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ブラッディ・ソムリエ

愛を諦めたあの日、彼はまだ私を手放していなかった

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ぷに林めい
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ラヴァール王国。

 地球によく似た地球ではないその星にはいくつか大陸があった。その中の一番大きな大陸の半分以上を領地に持つ巨大なその国は王政で国王が治めている。王の権力は絶対だ。今の国王は暴君と呼ぶほど横暴ではない。たが、自分に刃向かう相手には容赦なかった。

 そんな国王の下、ラヴァール王国は繁栄していた。

 時代的には産業革命前の中世ヨーロッパのような雰囲気だ。火薬が一般的ではなく、剣が力を持っている。武力とは人数の差が大きかった。

 王国の宮殿はとても大きい。その大広間が人で賑わっていた。

 国賓を招いたパーティが年に数回、行われている。いつもはがらんとだだっ広いだけの空間に今日は貴族達がひしめき合っていた。

 普段はパーティには呼ばれないアデリアも参加が義務づけられている。参加している人数はかなり多かった。

 あちこちで、社交という名の人脈作りが行われている。数人で集まって、こそこそと話をしていた。

 だがその輪のどれにもアデリアは入らない。

(皆さん、熱心ですこと)

 心の中で小さく笑った。自分には関係がない。たいして関心もなかった。

 アデリアはこの国に姫として生れた。 

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 箱入り姫は悪役にはなりたくない。

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みらい さつき
後宮の奥で軟禁状態で部屋から出ることを禁じられて育った大国の姫・アデリアは暇つぶしに読んだ恋愛小説に嵌まった。そして、自分は悪役令嬢ポジではないかと気づく。悪役になって破滅するのなんてごめんと思っているのに、政略結婚で嫁ぐことが決まった王子には自国に恋人がいるらしい。愛する2人を引き離すつもりなんてアデリアにはないけれど、父王が決めた結婚を拒否することも出来ない。どうすれば悪役にならずに幸せになれるのか。アデリアは足掻いてみることにした。
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