今日ノソライロ
わたしたちは今、我が家にいた。お母さんやお父さんは家に入る事を「悪いから」と言って遠慮する裕太達を「危ないからダメ」だと半強制的に家に入れたらしく、彼ら彼女らもわたしの隣に居る。。
「ねえ、祐太と一緒ならいいよね?」
わたしはお母さんに問いかける。
「別に、お前は居なくてもいいよ。」
祐太はわたしにそう言ってくれる。
「すえ君もよっちゃん達も一緒だからいいよね?」
すると、お母さんが
「これがどれ程危険極まりないのか分かってるの?」
「分かってる……」
「そうやって世の中のためにすることはすばらしい。
けれど、あなたをそんな所に送り出したくないの。」
「どうしてもと言うのなら、お母さんも一緒に行く。そして、みんなから絶対に離れないこと。ひとりで外へは絶対にでないでちょうだいね。」
「分かった……。」
そして、わたしは大人しく自分の部屋へと行く。
いつも、みんなに助けられてばかりだ。
本当にダメな自分。
少しでも強くなりたい……。
みんなには悪いけれど……
わたしは、大鎌を持ち出して、部屋の窓から外に抜け出した。
当然外はゾンビだらけだ。
閉めた門の外にはゾンビが群がっている。
強くならなきゃ……。此処には数十体のゾンビがいる。これをひとりで倒す……。
そうすれば、みんなは心配しなくなる……はずだ……。