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Yokubo no Yamini Furisosogu eien no Shunkan

フラれた翌日に結婚したら、億万長者の妻になってました

フラれた翌日に結婚したら、億万長者の妻になってました

緋色 カケル
失恋の翌日、勢いで見知らぬ男と結婚した七瀬結衣。 どうせすぐ破産すると言う彼を支えるつもりだったが——なぜか彼は異常に頼れる。 ピンチのたびに現れては完璧に解決。どう見ても“運だけ”じゃない! 実はその正体、世界一の大富豪・朝倉誠司。 「これが君の“運の良さ”だよ」 ——波乱のスタートだった“契約結婚”は、いつしか本物の愛へと変わっていく。
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朝から降っていた雨は、午後の授業が終わっても止む気配はなかった。

ホームルームが終わってから、僕は、バス停を目指し、革製のカバンを傘代わりに使って、走り始めた。

何人か同じようなことをする生徒もいたが、やはり、相合傘をしているリア充共が、雨の日には湧くようだ……

爆発してしまえばいいのに……

そんな不純なことを考えている間に、裏門近くのバス停にたどり着いた。

バス停に着くと、僕よりも早く、バス停に着いている人がいた。スカートの色からして、3年生だ。

僕は、バス停の中に入り、タオルを取り出した。

『あの先輩、ビシヨビショだし、めちゃくちゃ可愛い。

シャツが透けて、目のやり場に困るな。』

と思いながら、

「あの、よかったら、タオルお貸ししますよ?」

と、尋ねた。すると、

「ありがとう、でも、あなたのものだから、あなたが使ってください。」

「もう一枚あるので、大丈夫です。」

「で、でも……」

「下着、丸見えですよ?」

「え!?そ、そういうのは、早く言ってよ〜……、じゃあ、遠慮なくかりますね。」

「はい、どうぞ」

「ありがとう」

綺麗な声で、僕にお礼を言った。

僕は、バス停のベンチに座った。タオルを首にかけ、ポケットに入れていた、スマートフォンを取り出して、友達からのメールを返信していたら、

「ねぇ、君、名前なんって言うの?」

「ふぇ!?」

声の聞こえた方を見ると、彼女の顔があった。

「だから〜」

「あ、その、えっと、あ〜!!」

「ねぇ、ちゃんと聞いてるの?」

「ちょ、近くないですかああああ!!!!」

無意識的に距離をとってしまった。

「これくらい普通だよ。で、君の名前は?タオルのお礼がしたいからさ、教えてくれる?」

「は、はい。僕の名前は、冴河 裕太《さがわ ゆうた》です。でも、あなたも名乗るべきなんじゃないですか?」

「私のことは、好きなように呼んで。それでいいでしょ?」

上目遣いは、ずるい。こういう時の女子は、強いなー。

「わかりました、では、先輩と呼ぶことにします。」

「君の学年聞いてなかったね、何年生?」

「2年生です、先輩は、3年生ですよね?」

「まあ、なんでそんなことまで知ってるの?まさか、あなたストーカー?」

「ストーカーじゃないですよ。スカートの色見ればわかりますよ。」

「そうかな〜?大抵の生徒は分からないと思うけど……」

「ま、まあ、元々生徒会に所属していましたしっ、今も少し手伝いで生徒会の仕事をしていますから、そんなの当然ですよっ」

「本当かな〜?」

「嘘じゃないですよ!!別に同じ学校なんですから、スカートの色で学年が分かれているくらい常識でしょ!!」

少し焦り気味に言ってしまった。傍から見たら、俺、めちゃくちゃ怪しいな。

「ふふっ、君、とても面白いね。学校同じ人で、私に話しかける人あんまりいないから、新鮮なのかな?」

「勘弁してくださいよ……」

そこからは、ごく普通の他愛ないくだらない話をバスを待っている間、ずっとしていた。

「ところで先輩、名前、聞いていませんでしたね?」

「あ、バス来た。じゃあ、私、行くね。あと、名前は、·····雨沢 雪乃《あまさわ ゆきの》、今日は、楽しかったよ。裕太くん」

不意打ちのように、彼女は、僕の右の頬に、キスをした。

一瞬、フリーズして、手を振る先輩に、手を振り返せなかった。

「なんだったんだ、今の。」

僕は、右の頬を、触りながら、つぶやいた。

ヤバイ、頭の中が沸騰しそうなくらい熱い!!

ダメだ、思考回路が焼け切れてしまう……

「クソっ……」

俺は、雨が降っている道路に飛び出した。

「雪乃先輩っ!!あなたの事を愛します!!」

俺は、梅雨の雨の中で叫んだ。

もう、この思いは止まらない!!

私は今、うつむいている。

その理由は、あまりしゃべったことのない人に、あんなことをして、少しの羞恥心が帰ってきているからである。

「……なんで私あんなことしたんだろう。」

思い出すだけで、私は、頭の中で、何もかもが、沸騰するような感覚がした。

あぁぁぁぁぁっ‼

なんで私あんなことしてしまったんだろうっ‼

恥ずかしいっ‼

ダメダメ、私は、クールで綺麗な女性のイメージを崩さないようにしなきゃ。

「でも……」

私は指で唇に触れた。

あの感覚はまだ消えていない。

いや、この感覚は一生忘れないと思う。

「……私の、ファースト、キス」

私はボソッとつぶやいた。

熱いっ‼

空間ではなく、私の頭の中が熱いっ‼

夏が近づいてきているのに、私の頭は、夏の気温よりも熱いような気がしますっ‼

「……なんで私はこのようなことで動揺しているのでしょう。」

そう、私は人をからかうような人間であって、人に照れさせられる人間ではないのである。

「ダメだ、別のこと考えよう。」

私は、切り替えのできる女なのである。

そういえば、最初に彼に会ったのって去年だったっけ……

「うぉっ‼」

「きゃっ⁉」

去年の4月14日

あの日、私は、クラスで集めたプリントを理科準備室に運んでいた。

私は運悪く、階段から足を滑らせてしまった。

プリントもあたり一面に散らかしてしまった。

どうやら、後ろには、人がいたようで、その人にぶつかったが、倒れることはなかった。

「……大丈夫ですか?」

彼は、私の態勢を元に戻し、プリントを集め始めた。

その当時の私は、まだ眼鏡を付けていた時期で、今よりもはっきり顔を相手に見せるような人間ではなかった。

そのため、今日、彼に会った時、彼は私にあったことがあることすら知らなかった。

「はい……、大丈夫です。それより、プリントは、私が集めるので、結構ですよ……」

「いえ、俺、人を助けるのって結構好きなんです。」

この時は、まだ、一人称が『俺』だったんだよね。

「……ところで、君、名前何っていうの?」

「あ、俺は、1年の冴河裕太です。ところで、そちらは?」

「私は、2年生だよ。でも、名前は教えてあげられない。」

「俺には聞いたのにっスか……」

「それが先輩の特権ですっ‼」

「ケチだな~」

「もうっ‼そんなことより、私、早くこのプリントもって行かないとっ‼」

「この量を一人で運んでたんスね、俺も手伝います。」

「えっ、でも、これ以上迷惑かけられないよ。」

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