クズ夫に復讐!離婚後、世界一の大富豪と結婚!?

クズ夫に復讐!離婚後、世界一の大富豪と結婚!?

Rabbit4

都市 | 1  チャプター/日
5.0
コメント
クリック
30

隠婚三年、曽根明里はついに自分の結婚式を迎えた。 だが式前夜、長年愛してきた夫は「別の女性と結婚する」と告げた。 「花ちゃんは命を救ってくれたんだ。だから今度は私たちが彼女を助けてあげようよ?」 明里は心を完全に冷め、もう、そんな影の妻でいるのは御免だと心に決めた。 元は偽の離婚だったが、それが明里にとって本当の縁切りになった。 離婚後、元夫は後悔に狂った。 彼は明里に、もう一度自分を見てほしいと必死に懇願する。 冷酷非道と噂される世界一の富豪が、彼女の腰を掴み、元夫を見下ろす。 「いいか、今、明里は俺の女だ」

チャプター 1 結婚式、花嫁が替わる

「あなた、招待客のリストがようやく決まったわ。これでやっと、あなたの奥さんになれるのね……」

曽根明里の言葉が終わらないうちに、男の唇がその呼吸のすべてを奪っていった。

明里の爪が男の背をかすめ、赤い跡が走る。色気を帯びた吐息が漏れ、情熱を宿した瞳は艶やかに潤んでいた。

普段は冷ややかな藤原晟真の表情にも、珍しく熱が滲む。

彼は彼女の腰を抱き寄せ、掠れた声で囁いた。「少し我慢しろ」

そしてそのまま、二人は激しく求め合い、欲望の海へと堕ちていった。

情事の後、明里は晟真の胸に身を預けた。

その胸に円を描くように指を滑らせながら、蘭のような甘い吐息を漏らした。

晟真はその悪戯な指を掴み、冷たく沈んだ声で言った。「明里――離婚しよう」

明里は呆然とし、涙を浮かべながら問い返した。「どうして……?」

結婚して三年。彼が「藤原夫人であることは公表できない」と言えば黙って隠婚を受け入れ、「藤原家を任せたい」と言われれば完璧な女執事を演じた。

藤原家の使用人ですら、厳格な「曽根執事」が実は社長の妻だとは知らなかった。

いつしか、明里が「妻」としてと実感できるのは、夜、彼とベッドを共にする時だけになっていた。

そしてやっと、自分の立場が認められる婚礼が決まったと思ったのに――晟真はあっさりと約束を反故したのだ。

晟真は言った。「和花の継母が、彼女を性的虐待癖のある七十歳の老人に嫁がせようとしている。『藤原夫人』という身分だけが彼女を救えるんだ。俺が助けなければならない」

彼の口調には交渉の余地はなく、一方的だった。「二年だけだ。二年後には復縁し、約束した結婚式も必ず挙げる」

晟真の言葉を聞いた瞬間、明里の目から涙が堰を切ったように溢れた。彼女は一言一言、噛みしめるように言った。「晟真、彼女を助けたい気持ちは分かる。でも、私の気持ちはどうでもいいの?」

明里は目を閉じ、痛みを噛みしめた。

あの年、曽根家が破産し、お嬢様だった彼女は地に堕ち、誰からも見下される存在になった。

ついにはバーでの接待にまで身を落とすしかなかった。

曽根家が抱えた最後の借金を返済してくれたのは、晟真だった。

彼は自分の会社で、明里に花火デザイナーとして働ける場を与えてくれた。

彼が与えてくれたのは、彼女にとって新たな生きる希望だった。

彼は、彼女の救いであり、光だった。

彼女は自ら身を捧げ、晟真と関係を結んだ。

その後、明里は念願叶って想い続けた人と結婚し、いつかきっと晟真の心を溶かせると信じていた。

先週、彼女は自分たちの結婚式のためにデザインした花火を、晟真に見せたばかりだった。

けれど今日、晟真は彼女と離婚しようとしている。

その理由は園宮和花。晟真が「命の恩人」と語り、「妹」と呼ぶ、園宮家のお嬢様のためだった。

晟真は彼女の涙を見ても、明里が駄々をこねているだけだと思い、平然と告げた。「お前、『俺を愛している、俺のためなら命を懸けてもいい』と言ったよな。これくらいの苦しみも耐えられないのか? 和花は俺の命の恩人なんだ。明里、お前は昔から物分かりがいい。がっかりさせないでくれ」

明里の目は涙で霞み、視界はぼやけていた。

胸の奥が針で刺されるように、チクチクと痛んだ。

「物分かりがいいからって、捨てられて当然なの?和花の継母が彼女を無理に嫁がせようとしているのは、私には関係ない。助けるにしても、権力のある人と偽装結婚させればいいじゃない!」

明里は感情を抑えきれず、顔がわずかに歪んだ。

だが、晟真の次の言葉はさらに彼女の心を抉った。「和花が他の男と結婚するのは心配なんだ。もし彼女がいじめられたらどうする」

明里の心は冷えきり、思わず笑みが漏れた。「彼女がいじめられるのが怖いですって? 彼女を妹として見ていると言うけれど、本当は違う感情があるんでしょう?あなた自身が一番よく分かってるはずよ!」

「離婚したいんでしょう?いいわ。離婚しましょう!」

明里は手を伸ばし、自分の頬を濡らす涙を拭った。

晟真は眉をひそめながら彼女を見つめた。「明里、離婚した後、俺たちが結婚していたことは外で言うな。和花が不倫相手だと噂されるのは困る。そうじゃないことは、お前も分かっているだろう」

晟真は、彼女の悲しみも苦しみも、まったく意に介していなかった。

彼が気にかけているのは、ただひとり――別の女の名誉だけだった。

長年、晟真に頭を下げ続けてきた明里だったが、この瞬間、もう耐えられなかった。彼女は手を振り上げ、彼の頬を打った。

「晟真……この数年間、私は馬鹿な女だったとでも思ってちょうだい!」

続きを見る

おすすめ

実は俺、超絶御曹司でした

実は俺、超絶御曹司でした

小桜 あかり
5.0

俺は貧乏な学生だ。家が貧しく、両親には大学に行かせる金がない。だが、俺は諦めきれず、死に物狂いで金を稼いだ。 毎日バイトと日雇い労働を掛け持ちし、仕事が終わるのは深夜12時。そうしてついに、俺は学費を貯めきった。 念願の大学に入学した俺だったが、清純で美しいクラスのマドンナに密かな恋心を抱いてしまう。 自分に彼女を愛する資格などないと分かっていながらも、勇気を振り絞って告白した。 まさか…… クラスのマドンナはその場でOKしてくれ、俺たちは恋人同士になった。 しかし彼女の最初の要求は、プレゼントにAppleのスマホが欲しいというものだった。 俺は爪に火をともすような節約に励み、バイトに加えて同級生の服を洗濯して小銭を稼いだ。 ついにスマホを買う金が貯まった日、俺はバスケ部の更衣室で、クラスのマドンナがバスケ部のキャプテンと浮気している現場を目撃してしまう。 俺はマドンナに「貧乏人が」と嘲笑され、キャプテンに殴られた。 「金がないだけで、こんな仕打ちを受けるのが当たり前だっていうのか!?」 俺はこのすべてを憎んだが、どうすることもできなかった。 寮に戻った俺に、親父から一本の電話がかかってきた。 「息子よ、実はな、うちはめちゃくちゃ金持ちなんだ……」 こうして俺は、かつて自分が最も憎んでいた存在――超リッチな御曹司になったのだ!

「私があなたを一生養う」と誓った相手は、世界で最もミステリアスな富豪でした

「私があなたを一生養う」と誓った相手は、世界で最もミステリアスな富豪でした

時雨 健太
5.0

神崎澄玲の結婚式の日、彼女は妹と同時に水に落ちてしまった。 ところが、あろうことか婚約者は妹だけを抱き上げると、振り返りもせずに走り去ってしまった! 怒りに震えた神崎澄玲は、その場で命の恩人と電撃結婚する。 命の恩人は、無一文の自動車整備士? 構わない、私が一生彼を養ってみせる! 元婚約者が訪ねてきて言った。「俺への当てつけのために、あんな男と結婚する必要はないだろう? 今すぐ大人しく俺と戻れば、藤咲夫人の座はまだ君のものだ」 性悪な妹は偽善的に言う。「お姉さん、安心して。修司お兄様のことは私がちゃんと面倒を見るから。お姉さんは自動車整備士さんとお幸せにね」 神崎澄玲は冷笑した。「全員出ていって!私と夫の邪魔をしないで!」 誰もが彼女は正気を失ったのだと思った。名家の藤咲家を捨て、一介の自動車整備士を宝物のように大切にするなんて、と。 あの日、彼の正体が明かされるまでは。貧しいと思われた彼は、実は世界で最もミステリアスな大富豪であり、トップクラスの名家の当主だったのだ! 誰もが唖然とした。 衆人環視の中、男は稀代のダイヤモンドリングを手に、彼女の前で跪く。その瞳は優しさに満ちあふれていた。 「大富豪の奥様、今度は俺が君を一生養うよ」

すぐ読みます
本をダウンロード
クズ夫に復讐!離婚後、世界一の大富豪と結婚!?
1

チャプター 1 結婚式、花嫁が替わる

16/12/2025

2

チャプター 2 本当に愛する人

16/12/2025

3

チャプター 3 離婚を決意する

今日00:04

4

チャプター 4 もし俺と結婚しろと言ったら?

今日14:59

5

チャプター 5 出て行け

今日14:59

6

チャプター 6 誰が彼女を追い出せるって?

今日14:59

7

チャプター 7 それは私のデザインだ

今日14:59

8

チャプター 8 データが残っている!

今日14:59

9

チャプター 9 これは完全にパクリだ

今日14:59

10

チャプター 10 俺と寝たいのか?

今日14:59

11

チャプター 11 藤原のおばあさまに何かあった

今日14:59

12

チャプター 12 一時しのぎの策

今日14:59

13

チャプター 13 認められる孫嫁は一人だけ

今日14:59

14

チャプター 14 決定権は私にある

今日14:59

15

チャプター 15 土下座して謝れ

今日14:59

16

チャプター 16 土下座までしたのに

今日14:59

17

チャプター 17 誰に送ってもらったんだ

今日14:59

18

チャプター 18 あいつもキスしたのか

今日14:59

19

チャプター 19 息もできない

今日14:59

20

チャプター 20 確かめてみる

今日14:59

21

チャプター 21 張り合う金、ある?

今日14:59

22

チャプター 22 金持ちジジイの愛人

今日14:59

23

チャプター 23 私をハメたわね!

今日14:59

24

チャプター 24 さらに最悪

今日14:59

25

チャプター 25 もしかして妊娠?

今日14:59

26

チャプター 26 人の話が理解できない男

今日14:59

27

チャプター 27 子どもっぽいのは、お前のほうだろう!

今日14:59

28

チャプター 28 彼女の純潔を汚す

今日14:59

29

チャプター 29 誘拐

今日14:59

30

チャプター 30 救出

今日14:59