替え玉の花嫁
甘やかされた女
フェニックス再生ー優れた第四目奥さん
私の吐息を奪って
恋愛とマフィア
好きなキャラの愛人になった
ジパング 風と海賊たちの唄
测试书籍SF-未完本
测试书籍女频-异世界完本
测试书籍女频-异世界1
ーーーー俺は今から飛び降りる。ーーーー
俺の名前は上野赤城。 まあ覚えても無駄だ。今から自殺するのだから。
何故かって? この世界、この運命に嫌気がさしたんだよ。
簡単に言うともうこの世界がどうでもよくなってきたんだ。
俺は昔、虐められていた。
もっと言うなら現在進行形で社会に虐められている。例えば学校で。周りの人間よりちょっとだけ頭がいいからと虐めの標的になっていた。
(周りから優れている物は虐めるのが当たり前)
それがこの国。 社会で。俺が優秀だから周りは俺に仕事を押し付けてばかり。しかもそれを自分がやったと偽っている。
(自分が楽をしたい。周りの人間なんでどうでもいい)
それが人間。 今迄は何とか根性やらで耐えて行く事が出来たんだが、 ある日突然、『もういいか。死のう』と思ってしまった。
もうこの世界に意味なんて無い。 せめて今から行く世界が今より良いものでありますように。 俺はひょいと手すりに登り、地面に向けて飛び立った。
躊躇いなんてなかった。
後悔なんてなかった。
この世に遺したものなんで半ばどうでもよかった。
「あはは。せめてバカになってたらなぁ、今より幸せだったのかな〜」
ドガシャッ。
地面に激突した。辺りが悲鳴で沸く。
晒し者になったって別に良い。
旅の恥はかき捨てだってね。
「これで…やっとこの塵みたいな世界から抜け出せる…」
……。
………………。
………………。
暫くして、俺は地面にうつ伏せになって倒れている事に気づいた。
ふと、その場にいたところから起き上がる。
飽きるほど感じた『俺の体』の感覚だ。
それに飛び降りる前の記憶もある。
「なんで……生きているんだよ……俺……」
自殺が失敗したのか。
辺りにはいつもの街にはどう見ても見えない、平原が広がっていた。
遠目で見ると、自分が知っている動物ではない物が蠢いているのも見える。 その時、俺は自分が置かれた立場に気づいた。
「まさか……転生したのかよ……全く、運が悪いな……」
なんでよりにもよって俺が。
こうゆうのは大体不慮の事故に巻き込まれるバカな奴が連れて来られるパターンだろうが。
「仕方ない……こうなったらこの世界で楽しく暮らすしかないな……」
こうして俺は、不本意ながら異世界生活を決意するしかなくなった。
それから二週間ほど。
「なんだよここは……バカしかいないのか?」
ようやく異世界の生活様式にも慣れてきて、周囲の町や国を回ってみたのだが…… 本当にバカしかいない。
「こんなので良く今まで持ってきたなぁ、オイ」
そこら中の村人たちはもちろんのこと、 たまに巡回に来る兵士もはっきり言ってバカだ。
特に酷いのは戦の戦法。 10分ほど観戦してダメな点を挙げると、
・陣なんて物はなかった
・守り?なにそれおいしいの?
・正面突破しか頭にない脳筋野郎 まあ、これ以上挙げたらキリがない。
こんなんでお国守れてんの? バカなの? 死ぬの?
(もっともこの世界の人々が全員バカだから均衡は保たれているらしい)
ふと、俺は妙案が浮かんでしまった。
「あれ? この世界で軍師になったら最強になれんじゃね?」
『なんて夢物語を』と、俺も最初はそう思った。
まあ、なんやかんやでラノベみたいな展開にしたいし、近くの国にでも仕える事から始めようか。 とりあえず、そのバカの城にでも行ってみるか。
まぁ、この国が余程の独裁者だったら内通して中から瓦解させようとも考えたが、要らない心配だった。
「やっぱり大丈夫か、このパターンだと王もバカそうだし」 こうして俺は独り合点し、その国、ルクシア国の王のところに赴くことになった。
現地までの金はそこらの雑魚モンスターを倒して手に入れた。 初期装備とやら、なかなか使えたな。
〔能力詳細 旅立ちの剣 レア度 :commonplace 能力 :STR+12 RES+21 説明 俺が最初から何故か持っていた剣。 所有者の知力を挙げる 〕
この世界で知力は重要なパラメータだと思う。この世界がバカ(つまり知力最低レベル)だからな。
味方のパラメータ調整の仕方も考える必要がある。
てか、なんでモンスターがいるのに他の国と戦争して…… そうか、バカだからか。
この世界の不条理には全て「この世界の人が全員バカだから」で証明できそうだな……
そうこう考える内にルクシア国首都のベンゼンに到着。
城がある、それを除くと特に首都っぽく見えねぇ。
・城壁がない。
・門番が居ない。