玉座についたヒーロー
作者上沼 鏡子
ジャンル冒険
玉座についたヒーロー
「たぶん俺たちは間違っていたんだろう」と彼らの何人かは混乱しながら、ロッキーのドラゴンスピリチュアルパワーの痕跡が消えたことに頭を悩ませていた。
ベアーは、ロッキーが角刈り男を返り討ちするのを見て驚いたが、彼がモータルステージの1等級に到達したことを認めようとしなかった。 まだ彼を負け犬としか見ていなかったからだ。
「行け! お前ならヤツを打ちのめせるだろう」とベアーは丸顔の屈強なもう一人の部下に命令した。
その男は命令を聞くと、闘志満々でロッキーに向かっていった。
彼はモータルステージ2等級だったので、ロッキーがどれほどひどくやられるか、見物人たちはヒソヒソ話をしていた。 彼は30人の若者の中で、8位以上の能力を持つから、 今回のロッキーにはそれほど幸運はないと彼らは確信していたのだ。
「お前たちは眠っているトラを猫と間違えたんだよ!」 ベアーがモータルステージ2等級の男を、自分との戦いに送りこんだのを見て、ロッキーは思った。 そして自分とこの2番目の男となら良い試合になることがわかった。 トラブルを起こしたくなかったが、彼らが僕を放っておくはずはなかった。
ロッキーは相手を見て、目を鋭くした。