マイ·ミスター·ソルジャー
作者内木 夢香
ジャンル恋愛
マイ·ミスター·ソルジャー
1時間後、目の前に手の込んだ夕食が並べられているのを見て、チェリーはついに楽しくなり、 微笑んだ。 「わぁ、おいしそうな料理がたくさん。 こんなに豪華な夕食は、今まで一度も食べたことがないわ」
ジャクソンは箸を渡して言った。「早く食べて」
チェリーは箸を取り、すぐに食べ始めると、 ジャクソンを惜しみなく賞賛した。 あなたはシェン家の女中よりも料理が上手ね」
チェリーを見つめながら、ジャクソンは悲しみを感じている。 彼女はシェン家でつらい生活を送っていたに違いない。 そうでなければ、この夕食にそれほど興奮しなかっただろうし、 体が痩せていて弱々しく見えるのもそのせいだろう。
夜、チェリーは掛布団にくるまってベッドに横になった。 隣に横たわっているジャクソンがどんどん迫って来るのではないかと恐れている。
「こっちに来て、俺の腕の中で寝なよ」 ジャクソンは、突然そう言って腕を伸ばし、 自分の腕の中で眠るようにほのめかした。
「だめ! あなたは危険そう」 チェリーは首を横に振った。 もう騙されるものか。
「チェリー、君が主導権を握りたい、それとも俺のほうがいい?」 ジャクソンは尋ねたが、 なぜこの女を丸め込むのがこんなに難しいだろう。