~タイムトラベル~王室からの愛
作者橋長 和葉
ジャンル歴史
~タイムトラベル~王室からの愛
メイビスが住むピオニーハウスを出ると、スーは憤慨した視線を投げかけ、立ち去った。 キャリーとイボンヌはハーパーに続いて、挨拶のために頭を下げた。
「ハーパーお嬢様、こんにちは」とキャリーは言った。
「ハーパーお姉さん、こんにちは」とイボンヌは挨拶した。
「キャリーさん、イボンヌ、こんにちは」 ハーパーは会話を始める前にキャリーを助け起こした。 「イボンヌはついに成人したのね。 キャリーさん、今彼女に結婚の相手はいる?」
キャリーの顔が青ざめた。 イボンヌが結婚適齢期になってからというもの、彼女はすっと心配していた。 キャリーは側室であり、娘のイボンヌはチャールズに好かれていなかった。 さらに悪いことに、スーがイボンヌの結婚の予定までを支配する可能性が高かった。 キャリーはとにかくスーを怒らせることを恐れ、頭を下げて生きようとしていた。
「それはまだです」とキャリーは答えた。
ハーパーはうなずくと、3人は並んで歩いた。 「イボンヌ、あなたはもう大人だから、自分で計画を立てるべき。 あなたは側室の娘だが、私たちの父は一国の丞相(じょうしょう、日本の首相に相当する)だよ。 私たちの一族は一般的な一族よりもはるかに優れているの。 姉のヘイリーは、太医院で私の後任に就き、今では十分な権力を持っている。 そしてフェリシアは殿下と婚約している。 私たちの母は今、フェリシアの結婚式の準備に忙しいのだが、式が終われば、あなたにふさわしい夫を見つけてくれると思う」
キャリーはハーパーの言葉を聞いて警戒した。 スーが今動かないのは、フェリシアの婚礼を取り仕切っているからだ、 もしスーが暇になったら、自分たち親子の良い暮らしはない、と気が付いたのだ。