小悪魔な君を、甘やかしたい――病み系社長の愛情攻撃
らっぽい火が灯った。彼はすぐさま一ノ瀬澪の方へ
話になってたんだぜ」 「朝倉奏真には、まるで宝物みたいに甘やかしてる養妹がいるんだよ。 あの白川南音がバ
朝倉家は何をするにも彼女優先、白川家のお嬢様はただの便利な世話係。嫁という
も気品も、どう見たって元・第一名媛の南音の方が格上だろ。 家にあんな美人を置いといて一切触
審に思って振り返ると――さっきまでソファに座っ
大将! ……って、なんで
とき――。背後から響いたのは、腹の底から怒気を含んだ男の声だった。
腕をしっかりと絡ませているのは、紛れもなく朝倉奏真だった。 雪織は表向きには気弱で
くて、わざと先に来て……困らせたかったんだと思うの」 「だから……」彼女は潤んだ瞳で奏真を見上げ、唇
でのような甘いドレスではない。凛としたチャイナドレスが、彼女の引き締
、あの「社交界の華」が目の前に甦ったかのようだった
高い女を同伴させたら……朝倉家の顔に泥を塗るこ
なく優しかった。 「子どもの頃から、どんな宴でも俺の隣にい
やりとりの中で、白川南音はあっさりと“その他”に
ね。 旦那があれだけ養妹に肩入れしてるって分かってるはずなのに……結局
く、優雅な微笑みを湛えて言った。「ええ、雪織さん
首をかしげた。まさか白川南音が、あの“情熱家”から一転して、穏や
のだと 胸の内でほくそ笑んだその刹那――南音がふと声のトーンを変えて、さらり
織の瞳がギラリ
私を責めてるんだよね。 私はいいの。 だって南音お姉ちゃんは名家のご令嬢、私みたいなのなんて、きっと見下されても仕方ないもの」 「でも……いくらなんでも、
音の胸の奥では、冷たい
だからこそ、両家の縁組は世間から「身を落として嫁いだ」と揶揄され、メディアにも
り、南音が自分を見下していると思い込む。――実際に
だ。言い争いになるたび、彼女はすかさず話題を「南音が家柄を盾に人を見下して
ってた。お前は“お姫様気取り”で、何様のつもりだ? だが今日の言動は、もう単なる高慢を超えてる。まる
に謝れ。そしてその首にかけてるネックレス、彼女に譲れ。 誠
、まるで命
直に頭を下げたはずだ。彼の無言の圧に怯え、どんな理不尽も飲み
も横暴な言葉を聞いた瞬間、彼女は
た、私に“あの子”に土下