小悪魔な君を、甘やかしたい――病み系社長の愛情攻撃
を押さえたまま、後ず
のピークを迎えていた。出席者たちが次々と現れ、にぎわいを見
たが一番愛してるのは、あの養妹でしょ…… 結婚してこの一年、あの子から電話一本かかってくれば、昼夜を
奏真も雪織も呆気にとら
女に譲れって? 断ったら、彼女に跪けとまで言うなんて…… 朝倉奏真、私、聞きたいの。 今は嫁入り
、ざわつく会場。誰からともなく
だと思ってたけど……この様子、まさか裏で不倫してるんじゃ……
がりもない『妹』に、あそこまで尽くすなんて、 どう考えても下心あるでしょ? それに、白川家のお嬢様があんなに想いを寄せ
られない……こんなクズ男と、 よくもまあ平
皮肉が飛び交い始め、さすがの
り声を上げた。「俺は謝れと言っただけだ! 誰
重ねる。「南音お姉ちゃん、ひどいよ……最初に人を侮辱したのはあなたでしょ?
? 聞きました? 私の『夫』の『妹』が、私が『嫉妬』してるって」その声は、どこか呆れにも似た、自嘲に満ちていた。 「私、ずっ
朝倉雪織へと集中する。人々の目には、もはや
「謝れって言うのね? いいわ。なら教えて――私が、何に対して、誰に向
倉奏真の唇が
言を認めれば、 自分は「浮気を助長した夫」、雪織は「
は、突然前に出て白川南
? だからお前を宴に出したくなかったんだ。俺は最初か
かれたみたいに、奏真お兄ちゃんにひどいこと言ったり、前は……包丁まで持ち出したこと、忘れたの?
。誰が聞いても信じられない話を、養妹と一緒になって既成事実のように吹聴した。その結果、彼女がオークション会場でネ
いう噂は、上流社会を静かに、だが確実に広が
。朝倉奏真の手を、振り払うように強く振り解いた。その目に宿るのは、悔しさ、悲しさ、
時、私は『正常』だった」 白川南音は、悲しみとも怒りともつかない声で続けた。「それが、結婚してたった一年。あなたの冷たい態度と、養妹との曖昧な関係に苦
声を上げるどころか、唇がわずかに震
、明らかな軽蔑を滲ませる者――もはや、『妹想いの夫』という仮面は完全に崩れ落ちていた
いる! 今すぐ連れ出し
さま動き、出口をふさぐよ
なしく。怪我をされ
ちに、南音は後ずさりしながら脱出
男の落ち着いた声が会場
桐島忠彦が、堂々と人混みを割って歩いてくる姿があった。その
あなたがご寄贈されたネックレスにたいへんご興味を持たれております もしご手放しい
の隣、朝倉雪織の顔にも激しい嫉妬と怒りの色が浮かぶ。
せ、ふと目を細めると微笑んだ。「私からオークションに出した以上、喜んで手放すつもりでおり
表情も和らいだ。礼儀と品を持
ございます。
したその瞬間、進路をふさ
、私は白川の夫、朝倉奏真と申します。 家のことは私が一任されておりますので、 妻がこういった重
……ちょっと心の調子がよくないんです。 老夫人はご高齢ですし、驚かせてしまったら大
と桐島に手で道を示し、雪織はさり
は心の中で冷笑を浮かべた。 ―
と告げた。「申し訳ありません。このネックレスは『白川