いつまでも君のもの
作者Jaycelle Anne Rodriguez.
ジャンル恋愛
いつまでも君のもの
「Fermare? Perché dovrei?」 (やめる? なんで 俺が?)
彼は悪魔のように笑って私にのしかかってきた。 彼は私の両手を頭の上に固定して、私の首に吸い付いてきた。 彼のモノが私の腹に当たっているのを感じた。 私はどうしようもなく無力だった。彼の身体の下で、ピクリとも動けないのだから。
「Puoi aspettare la prima notte di nozze?」 (結婚式の夜まで待ってくれない?) 私は泣き続けた。
「Ma non posso più aspettare, amore mio。 Ho bisogno di te adesso! Hai un profumo così buono!!」 (いや、もう待てないよ、愛しい人。 今、君が欲しい! すごく良い 香りだ!)
彼が私の首を噛みながら、左の乳房を掌で包み込んだ瞬間、私は叫んだ。 臭い身体の下で、私の両脚の間に彼がモノをあてがったときは、さらにもがいた。
「No! Per favore non farlo! Farò tutto quello che vuoi che faccia, per favore non farlo! Questa è molestia! Questa è stupro!」 (いや! お願い、やめて! 何でもしてあげるから、それだけはやめて! これはハラスメントよ! これは レイプよ!)
「Oh, no amore mio。 Nessuno può chiamarlo stupro, perché sei la mia fidanzata e presto diventerai moglie」
(違うさ、愛しい人。 君は婚約者で、そのうち俺の妻になるのだから、これをレイプと言う人なんて いないよ)
「いやよ、やめて、いや――」
「いやああああ!」
目を覚ました私は大声で叫んでいた。 首やおでこに玉のような汗を拭きながら、息をついた。 また夢に見てしまった。 ただの夢じゃない、悪夢だ。 過去を追体験する悪夢。1週間前にモールの駐車場でジョセフに遭遇してから私は再びこの悪夢を見るようになった。
「ソフィア! ソフィア、どうしたの?」
ドアの向こうで声がしたと思ったら、クレイグが現れた。 私のプッシーを抱いている… あ、つまり、私が飼いた、青い目をした白いペルシャ猫のこと。猫の名前がプッシーなのだ。
「なんか、君の悲鳴が聞こえたんだけど。 大丈夫?」 彼は私のベッドの端に座った。
「うん、怖い夢を見ただけ」 笑おうとしたけれど、涙が零れそうで、私はうなだれて目をぎゅっと閉じた。
「また悪夢を見るようになったの?」
私はうなずいた。 彼は知っている。 ある日、涙を堪えられなかったとき、彼に全て打ち明けて慰めてもらったことがある。 彼は私のダンス教室のアシスタントで、私がこの仕事を始めたばかりの頃、そばにいてくれた。 そして2年前、ソフィアズ・ドリーム・ダンス・スタジオを一緒に始めた。 その頃から今日に至るまで、彼は私の友達で、弟のような存在でもある。
「ケリーさんとの取引の話、 受けてみたら? すっごく好都合じゃない、ソフィア。 レイラを探し出して、ジョセフを牢屋にぶち込むのに彼らの名前を使っていいんでしょう」
「クレイグ、簡単なことじゃないのよ! なんていうか、この結婚には責任と義務があるんだもの。 私があの息子のトロフィー・ワイフになったら、どうなると思う?ジョセフが私を簡単に見つけちゃうわよ。 ケリー家は普通の家じゃないもの。 ロサンゼルスで誰もが知る名家よ」
「そうだよ、それだけ影響力と権力があるってことじゃないか。 君がケリーとかいう人と結婚したと知って、クズ野郎のジョセフがそんなに簡単に近付いてくると思う? あれはロサンゼルス最強の独身貴族よ? ほらね、考えてみなよ、ソフィア!」
私は両手で頭を抱えて、大きな声で溜息をついた。
「どうしよう、クレイグ。 悪夢がまた追いかけてくるの。 6年前のことなのに、昨日起きたように感じるのよ」