愛しているから
作者福子
ジャンル恋愛
愛しているから
誠君の家まで行って、溝口君に会ってから10日が過ぎた。
「浩美、溝口さんて方からお電話よ」
「えっ、はーい」
急いで下へ降りて受話器を取る。
「もしもし?」
『よっ、神谷。話があるんだけど、ちょっと出てこれないか?電話よりも会って話すから』
家からすぐの喫茶店まで来てくれると言う。
「わかった」
_____会って話さないといけないことなんだろうか?
誠君は今どこにいて何をしているのか、わかったのだろうか? きっといい話ではない、そんな予感しかないのに必死で否定する私がいる。 知っても大丈夫だろうか?不安になるけど、それでも、なにもわからないままより確かめたほうが何倍もいい。