新しい始まり
作者Val Sims
ジャンル恋愛
新しい始まり
「なるほど、セックスの臭いが全身にまとわりついているわね」リディアは無邪気に頷いた。
エデンはすぐに自分の匂いを嗅ぎ、一同はまた笑い転げた。
「いい加減にして!」 エデンは口を尖らせて、コーヒーをすすった。 ミルクをたっぷり入れても、ほろ苦かった。 シエナはコーヒーを入れるのが下手で、みんなもわかっていたけれど、それでも彼女にその大切な任務を任せて続けていた。
「ひとつだけ聞きたいんだけど」笑いすぎて息を切らしながら、カサンドラが尋ねた。 「彼の陰毛も赤いんですか?」
「あら、また始まった!」 シエナは笑い涙を流しながら、ソファに転がった。
「ノーコメント!」 エデンは歯を食いしばり、腕を組んで、まっすぐ前を睨んだ。 みんなも答えを知っていたと思うけど、絶対に答えるもんですか。確かに下の毛も燃えるような色をしていたが、もっと暗い色だった。それを触れるのをどれほど愛していたか。
太ももの間にあの痛みがうずくと、彼女はまたリアムが自分の中に深く入り込んできたときに感じた高揚感に浸かるも、 それを気づかれまいと下唇を噛み、声を押し殺した。
「エデン! しっかりして。あら、よだれが垂れてるよ」 とリディアは声を上げた。「今、何考えてんの?」
「別に」 とエデンは思わず嘘をつき、体の奥が火照ると同時に頬も熱くなった。 リアムのことを考えるだけで、なぜこんなに濡れてしまうのだろう。
「そう? 彼との初体験、どうだった?」 シエナは真剣な目つきで訊いた。 「昔の彼氏と比べて良かった?」