マイ·ミスター·ソルジャー
作者内木 夢香
ジャンル恋愛
マイ·ミスター·ソルジャー
彼らを見つめているうちに、ジョンの顔が陰鬱になった。 叔父がこれほど優しいのを見たことがなかったし、 彼女の全ての要求に応じるなんて!
食事はすぐに終わった。
アンドリューは、ジャクソンのチェリーに対する接し方に満足し、 愛しい孫がついに生涯の愛を見つけて、 自分が曾孫を腕に抱くまで、そう長くはかからないだろうと思った。
食事の後、ジャクソンとチェリーは、みんなに別れを告げて帰ろうとした。 デレクは二人を車に乗せようとしているが、ジャクソンの一瞥で制止され、 自分が邪魔者だと気づいた。 彼らは最高の仲間のくせに、チェリーがいると、自分が邪魔者になるなんて。
チェリーは車に座ってやっとほぐれてきた。 もう偽りの笑顔を浮かべる必要も、 ジャクソンに親密にくっつく必要もなくなった。
ジャクソンは、彼女の変化に少し落胆したが、 少なくとも表情は穏やかに保った。
「私は彼らの前で演技をしていただけだから、 真に受けないでね」 チェリーは静かに言った。
「今でもジョンを気にしてるな?」 ジャクソンの質問は直球だった。
「あなたには関係ないわ」 チェリーの顔は穏やかで、口調は柔らかかった。