愛しているから
それから私は何枚かのイラストを描いた。 誠君に、ポップチラシ用のイラストのコツを教えてもらいながら。
「そんなに細かく描く必要はないよ、インパクトは欲しいかも?だけど」
「今は時間に余裕を見てくれてるけど、たくさんこなしたくなったら、時間が足りなくなるから」
「お店が欲しがるイラストと、ヒロが描きたいイラストは、必ずしも同じとは限らないから、今日みたいに全部は買い取ってもらえないこともあるよ。それでも、いい?」
「うん、でも…飾るって…」
「そうだね、でもその分も代金が欲しいなら店長に話してみるけど?」