愛しているから
誠君と再会してから私はだんだんと元気になってきたと思っていたけど。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
ある日、誠君と散歩をしている時に車が通りかかって2人の横で停まった。
「よぉ!誠!あ、浩美も一緒か。なんだ、2人して散歩か?」
「なんだ、剛士かよ。いま仕事中か?」
「そうだよ、あちこちの学校に頼まれてたものを配達中!あ、そうだ、あの話聞いてる?」
「なんの?俺、あんまり情報が入らないんだよね」
「俺らの母校、廃校になるらしいぞ」
「母校ってどれだよお前とは小学校から同じなんだぞ?」
「あ、そっか、高校だよ、あれだよあれ」