~タイムトラベル~王室からの愛
作者橋長 和葉
ジャンル歴史
~タイムトラベル~王室からの愛
夕食後、チャールズはメイビスをエスコートし、ピオニーハウスを訪れた。 喉元まで言葉が出かかっていたが、どこから始めればいいのかわからなかった。 一方、メイビスは彼が何かを聞きたそうにしているのを知っていたが、彼女も口を開くことはなかった。 チャールズはハーパーの変化を不思議に思い、何が起こったのかを知りたがっていた。
ピオニーハウスに着くと、沈黙を破り、チャールズがなんとか、 「母さん、ハーパー...」と尋ねた。
「息子よ、彼女の振る舞いについてどう思う?」 メイビスは含蓄のある笑顔を口元に浮かべた。 彼女はハーパーの今日の振る舞いにとても満足していたのだ。
「まるで別人に変わったみたいです」 ハーパーはかつてはうぬぼれが強く、威圧的でわがままだったが、今では控えめでエレガントになり、チャールズの最初の妻、ケリー・キンのような雰囲気を備えていた。
「私も、彼女が変わったような気がしている。 メアリーは本当にいい女官だ」
「メアリー女官!」 それはチャールズを本当に驚かせた。 彼は以前、ヘイリーに宮廷の礼儀作法を教えるようメアリーに直接頼んだことがあったのだが、拒絶された。 母親がメアリーを雇うために一体いくら払ったのか、疑問に思わずにはいられなかった。
「母さん、あなたがなんとかメアリー女官にハーパーを指導するように頼んだなんて信じられない!」
「ええ」 メイビスはうなずいた。 「わずか1か月で、ハーパーはすっかり変わってしまった。 今やすべての振る舞いが穏やかで魅力的だ。 その上、母親にそっくりだし、 その優しさが魅力をより一層引き立てている。 陛下はきっと彼女を気に入ると思わないかい?」