~愛·裏切り·復讐~元妻の甘い誘惑
作者保泉 勝文
ジャンル都市
~愛·裏切り·復讐~元妻の甘い誘惑
アリーナにジェームズの亡くなった息子について言及するような度胸はなかったが、マリアを挑発するために使うことはできた。 そして、彼女は無謀にも口にし、自己満足に目を輝かせていた。
アリーナがアーサーの事を口にしたことで、マリアの顔は暗くなったが、 アリーナを突き刺すように睨みつけた。
アリーナはその様子に気づくと、 「あなたの息子はあなたとジェームズを隔てる壁の一部にすぎないのよ!」と神経を逆なでするように、誇らしげに付け加えた。
「彼女の息子が死んでいることを神に感謝するわ。 もし子供が生きていたら、ジェームズとマリアはまだ一緒にいたでしょう。 マリアとの子供を気にすることなく、私はジェームズの妻になれるわ」 アリーナは大喜びしていた。
ステラとアリーナがその瞬間を楽しむより早く、マリアが怒りのあまり立ち上がると、 大きな音が店内に響いた、アリーナの顔に平手打ちをしたのだ。
「痛い!」 アリーナは驚きのあまり 叫んでしまった。
店内はしんとし、常連客達は何が起こったのかと視線を向けた。