私のCEOであるパパ
作者谷田部 崇博
ジャンル御曹司
私のCEOであるパパ
「どういうこと? 家には入れてくれないって? 仕事が終わって夕飯も食べずに、ジェイに贈り物を届けようと思ってきたのに、 歓迎されてないってこと?」
バーロンは腹を立てているようだった。
「そうじゃなくて。 いつだって家へは来て欲しいの。 でもちょうど私たちも夕飯を食べていないから、一緒に外で食べよう。 今ジェイを呼んでくる」
二階にいるジェイを迎えに行こうとしようとしたが、その前にバーロンに肩をつかまれた。
「君の手料理が食べたい。 ジェイは、さっき電話で君が煮た魚を料理してたと言っていた」
マンハッタンにいた頃は、二人はよく夕飯を一緒に食べていた。ニコールが出産した後も変わらなかった。
実際、当時バーロンが付き合っていた女性たいたのだったが、ニコールは単なる友人なんかではなく、ジェイはバーロンの子どもなのではないかと疑って別れたことすらあったのだ。 バーロンはその彼女に本当のことを説明しようともしなかった。 そして、それ以来バーロンは他の誰かと付き合うことはなかった。
本当のことを言うと、彼はジェイが自分の子どもだったら良かったのにと、少し残念なくらいだった。