私のCEOであるパパ
作者谷田部 崇博
ジャンル御曹司
私のCEOであるパパ
「わかりました。 おやすみ、グーおじさん」
ジェイは自分の満足いく答えが得られたので、電話を切ろうとした。その時、カーが突然話をし出した。
「一人で家にいて大丈夫?」 君の母親は家に帰るのが遅くなりそうだ」
気を失ったまま倒れて、眠り続けていたニコールを目の前にしていると、カーはジェイのことが心配になってきていたのだ。
「それは大丈夫です。 自分で何でもできますから。 グーおじさんがママのそばにいてくれると安心です」
ジェイが少しばかり嬉しそうな口調で話した後、返答を待たずに電話を切った。 母親が急に家を飛び出して出かけたので心配になっていたから、今はようやく安心して眠れた。
ケンはシャツのボタンを留め終えると、大急ぎで病院へと向かった。 到着するころには深夜だった。
「カー」
ドアを開けてケンが入ってきた瞬間にカーは素早く振り返ってにらみつけた。 ケンは友人が冷たい目をした表情を見て震えあがった。
ニコールはまだベッドで寝たままだったが、大きな音がしたのに気がついて、少し眉をひそめた。