私のCEOであるパパ
作者谷田部 崇博
ジャンル御曹司
私のCEOであるパパ
「今度会ったらファンおじさんにお礼をいうよ」
ジェイは興味なさそうに贈られたラジコンカーをちらりと見た。 誕生日でなくてもバーロンはジェイにプレゼントを贈った。 しかし、そのプレゼントはどれもジェイにとっては好みではなかった。
あまりに幼稚過ぎて、そういう子どもだましは幼稚な子どもにしか適さないとジェイが思っていたからだ。
「ジェイ、話がしたい」
ニコールはカーについて話しておくべきだと思っていたので、真顔になると、ジェイに厳しい表情で言った。
「僕はね、グーおじさんのような人が好き。 ファンおじさんよりも、グーおじさんの方がママにはお似合いだと思う。 ママはグーおじさんが好き?」
ニコールはジェイが自分のことは自分でできるし、本もほとんど読めて、それは同じ年の子どもに出来ないことを知っていた。 しかし、本当の父親と息子の親子関係は彼にとって詳しくないものだった。
「ジェイ、グーおじさんが好きかどうかは問題じゃないの。 グーおじさんには自分の人生があって、家族や子どもたちがいるのよ。 他の人の生活をじゃまするのはいけないことよね?」